団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 中高年登山

<<   作成日時 : 2005/03/30 22:41   >>

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 もう二十数年前になるが、ちょうど今ごろ後立山連峰の五龍岳に、友人2人と登ったことがある。土・日を利用して金曜の夜行で行き、1泊2日の予定だった。土曜の朝から、なだらかな遠見尾根を登っていった。
 午前中は晴天だったが、午後からふぶき始めた。夕方にはなんとか最後の急登を終え、五龍の手前の白岳にある避難小屋に入り込むことができた。
 小屋の中は半分雪に埋まっていたので、床の雪を除けてツェルト(簡易テント)を張り、一晩を過ごした。翌日には唐松岳を経由して降りる予定だったが、吹雪が止まない。とうとう、その日の深夜まで続き、日曜日に下山できなかった。各自が予備の食料を持っていたから、分けて食べた。
 3日目の月曜日は晴れとなり、早朝から下山を始め、昼近くに町に出て職場に事情を説明し、「すみませんが、休みます」と電話した。上司には笑われてから怒られた。若気の至りである。
 春山は冬山と変わらない。というか、冬なら厳しくても、冬型の天候がある程度決まっているから予想もつけやすいが、春は急に天候が変わるから、その分危険だといえる。

 29日に秋田の乳頭山に、日帰りの予定で登った秋田市内の年金者組合山楽会メンバーが帰らないという。
 30日になって「全員無事」の連絡が麓に入り、一人が連絡のために下山したという。9時のニュースでは残り42人が救助隊と一緒に下山中ということで、まずは一安心だ。

 この遭難騒ぎだが、はっきり言って無謀だと思う。
 まず、天候の予測がずさんである。28日の夕方には、低気圧が北海道付近に進み発達中であり、日本南岸にも低気圧がある。29日朝には、この2つの低気圧がより発達し、二つ玉低気圧となり、冬型の気圧配置となって、上空には寒気が流れ込む。東北地方の天候が荒れるのは見え見えである。これは、テレビか新聞の天気予報を見るだけでもわかることだ。
 また、日に3度の気象通報を聞いたり、それで天気図を書いていれば、29日に東北の山に登るなど考えられない。

 それに、どうも気になることがひとつある。それは、登山計画書をちゃんと作って、山の会とメンバーの各家庭に配っていたのかという疑問である。というのは、30日の朝刊には、60歳以上が中心の約20人のメンバーとあるが、登山計画書を各家庭に配っていれば、遭難騒ぎが起きたときに、残された登山計画書でメンバー名も年齢構成も、人数もすぐにわかるはずだからである。
 
 また、人数ということでいえば、冬山や春山に登るパーティーのメンバー数はせいぜい5、6人がいいところであろう。ふぶかれてホワイトアウトにでもなれば、多人数がひとかたまりで一緒にいることは、非常に困難になる。
 天気さえよければ、春山もなんということはないだろうが、ひとたび天候が悪化すれば大事になる。いつもうまくいくとは限らないのである。
 
 今回もベテランが何人かいて、装備等はちゃんとしていたようであるが、天候をはっきり見極めて中止あるいは途中で引き返してほしかった、と思う。人数が多くなると、なかには行けるところとまで行こうとか、大丈夫このくらい、とかいう人がいて中止や引き返すことが難しくなることがある。知識と技量とリーダーシップをもったリーダーの下で、安全な登山を楽しんでほしい、と思う。

<後記>最近の登山者は中高年がほとんどで、若い人たちはあまり見かけません。遭難騒ぎもほとんどが中高年です。
 中高年が登山を楽しむのは大賛成ですが、自分の知識や技量や体力を過信してほしくない、と思います。自然の怖さを知って、侮ってほしくないのです。侮れば、しっぺ返しがきます。
 今テレビニュースで、42人全員が岩手側に下山したということです。本当によかった。それにしても、29日の夜はどのように過ごしたんでしょうか。小屋があったんでしょうか。それとも、雪洞でも掘ったんでしょうか。凍傷にかかってなければいいんですが……

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
確かに今の若者は山に登らない。激しく同意。
しかし今回のニュース、42人の中高年の方々が今の時期に山に登るということがどうにも理解できなかった。
ひょっとすれば事故にはならないものの「皆で登れば怖くない」が流行しているのかもしれない。
今後この種のことが激増する予感がします。いやな予感が当たらなければいいのですが…
adv55
2005/03/31 20:58
adv55さん、全員無事に戻れたからいいようなものの、幸運が重なったとしか思えません。
 蟹場温泉から乳頭山に向かうルートは、冬山の初心者向けの一般的なルートらしいですが、なだらかな分、ふぶいたりガスがかかったりすると迷いやすい面もあるということです。実際にも、このパーティーは道に迷ったらしい。
 装備も比較的しっかりしていたようで、ツェルトも幾張りかはあったらしいですが、少なくとも3人に1張りぐらいは持っていなくてはいけないと思いますね。年のわりには鍛えていたし元気だったんでしょうが、3人ぐらいは凍傷で病院に行ったということです。
 どちらにしろ、あの天候で東北の山に入るのはおかしい、と思います。大事に至らなくてよかったですよね。
 おたくのひめ様は風邪が続いているようですが、お大事に。
遊哉
2005/03/31 23:09
はじめまして。
今年は例年になく春の訪れが遅く、当日は平地でも強い吹雪でした。
例年では、好天が続き、雪も堅くしまり、絶好の春山ハイクとなるのですが、珍しい年です。

やはり、おかしいのが、なぜあの天候で登ったのかです。強烈な低気圧の発達が予想されていました。
メンバーの中に、強硬に出発を主張したものが複数、いたのではないでしょうか。

実は、リーダーは以前、県知事選挙立候補者でした。
自然保護を訴えて保守系知事との一騎打ちをした人です。
おりしも当日は、秋田県知事選挙公示日で、保守陣営にとっては、格好のイメージ材料となりました。

雪原に突き刺してあったはずの、道しるべのポールが、「風で吹き飛ばされた?!」のも、謎です。
地元では、松本清張ばりの話題となっております。
謎の遭難
2005/04/01 18:18
 謎の遭難さん、メンバーの中に、強硬に出発を主張したものが複数いたのでは、ということは私も考えました。そういう意見が出ると、仲良し山岳クラブのようなところでは、なかなかそれを抑えるのが難しいことがあるんですよね。
 それだけに、個々の知識や技量も大事ですが、状況を見極めてそういう意見を抑えられる、しっかりしたリーダーシップをもったリーダーが必要なのではないかと、思っています。
 ポールの件は、ふぶいたということですので、それで吹き飛ばされたのではないかと思っていました。それ以上の意見はありません。
 変な話題というか風評が出るというのは、いやですね。
 山をおやりになっているのなら、大いに山を楽しんでください。
遊哉
2005/04/01 21:56

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