団塊バカ親父の散歩話

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help リーダーに追加 RSS 「もう(っ)……」はこわい!

<<   作成日時 : 2008/06/23 23:48   >>

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画像 今読んでいる本が、とても面白い。まだ途中なのだが、そのなかに興味深いことが書いてあった。

 著者と書名はあとで紹介するが、とりあえず、その箇所を紹介してみようと思う。それほど長くない、と思う(^^ゞ。

<ある友人夫婦によると、子どもは2歳前後の時期、「母親信仰」みたいなものが強くなり、父を差別するようになるそうだ。お父さんがちょっと注意したりすると、その娘さんはワナワナと怒りながらお母さんのところへ行き、父を指さしながら一言、「お父さんが、もうっ」と絶句するという。意訳すれば、「お父さんの分際でわたしに注意するなんてどういうこと?」という意味だ。
 まだ女性語・男性語の区別もあまりない時期だろうが、「もう!」というのは、やはり「女の語彙」ではないかと思う。ミニマルな音節のこの一語を、たぶん女はその後何十年にもわたって、これでもかというほど使い回すことになる。以下の場合に用いる「もう」は、「もう」と言っただけで、カッコ内のような含意を伝えるだろう。
 怒った「もう」(まったくもう!)、すねた「もう」(もう、どうしようもない)、悲しむ・悼(いた)む「もう」(もうなんと申し上げてよいやら……)、嘆く「もう」(もう、どうしようもない)、脅す「もう」(もう知りませんよ)、自棄になる「もう」(もう、いいっ!)、喜ぶ「もう」(きゃあ、もう)、あまえる「もう」(もぅ……)、媚(こ)びる「もう」(も〜……)
 と、微妙なニュアンスでもってさまざまに応用される間投詞であるが、同年齢の男の子はあまり使わないようなのだ。このことばは、早くも女の精神を孕んでいるのか……。
 ちなみに、知り合いの女性編集者のKさんは、「女子は言外の意味を汲むかわりに、自分も理解を相手にゆだねるところがあり、『もう!……』は、その先の『……』の部分、どうしてほしいかという肝心な部分は言わなくてもわかってよ! とほのめかしているのだと思います」という分析を披露してくれた。なるほど、くだんの娘さんは「そこまでわたしに言わせないで」という思いもこめて、「お父さんが、もうっ……」で止めているのか。Kさんいわく、SMAPに『まったくもう』という曲があったけれど、あれは男5人が「まったくもう〜」と歌う様が異様で、そのギャップが面白かったのだ、とのこと。
(中略)
 うちの子にも「ママ大好き傾向」はある。最近は父親に手を出されたくない場面でなんと言っているだろう? と考えてみたのだが、「パパ、あとでね」「これ、ちゅぐ(わたし)の大事だから」などと適当にかわしているようだ。真意は言わなくてもわかれ、ということか。しかし再びKさんによれば、「男子はとくに若いと、言葉の裏を読むとかいう発想が頭のなかにない気がします」とのことなので、娘よ、はっきり言うべきことは言ったほうがいい。
 ことばの裏を読まれたい女と、女心に裏があると思わない(思いたがらない)男。両者のすれ違いは、はや1歳のころから始まっているようだ。Good grief。>
〔注)“Good grief”は「やれやれ」「おやまあ」「何てこった」というような意味〕

 これは、翻訳者の鴻巣友季子さんのエッセイ集『孕むことば』に載っていたものである。タイトルは“「もうっ」という必要不可欠な語彙”と題されている。
 さて、どんな感想をもたれたであろうか。

 「もう」という言葉が「女の語彙」というのは、納得できるような気がする。男だって「もう」は使うが、「もう、……(無言)」と「もう」だけ言って、その後を言わないということは、ほとんどないのではないだろうか。
 もし会話の途中で、「もう」だけで切ってしまったら、相手から「はっきりしろ、はっきり!」とか「思ってることも、ちゃんと言えないのか!」とか言われるのがオチである。「もう」で切って言外の意を汲んでほしいなんていう、甘ったれたことは言ってられないのである。
 なんて書くと、女性の方々は怒るだろうな。「もう!」と一言叫んで(^^ゞ。


<今日のお薦め本>
『孕むことば』 鴻巣友季子 著、マガジンハウス 刊、1575円(税込)、08.05.22 第一刷発行
 著者について、本書の奥付から紹介しておきます。
<東京生まれ。翻訳家、エッセイスト。エミリ・ブロンテ『嵐が丘』(新潮文庫)の斬新な新訳で大きな話題を呼ぶ。
 主な翻訳作品に、J・M・クッツェー『恥辱』(ハヤカワ epi 文庫)、トマス・H・クック『緋色の記憶』(文春文庫)、マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者』(早川書房)、エリザベス・マクラッケン『ジャイアンツ・ハウス』、ルル・ワン『睡蓮の教室』(ともに新潮クレスト・ブックス)など多数。
 著書に『翻訳のココロ』(ポプラ社)、『明治大正、翻訳ワンダーランド』(新潮新書)、『やみくも 翻訳家、穴に落ちる』(筑摩書房)がある。>
 この本は、40にして妊娠・出産した著者が、娘さんの育児とことばについて、いろんなことを考えたり思ったことを書き綴ったものです。とても面白いので、いずれまた全体の紹介をするつもりです。

<後記>翻訳とか通訳を職業としている方のエッセイは、なんでこんなに面白いものが多いんでしょうか。
 今まで、米原万里岸本佐知子田丸公美子柴田元幸の各氏のエッセイを紹介してきましたが、どれも文章が上手いし、中身も濃いものが多かったと思います。
 それぞれが扱う外国語は異なったりしますが、その外国語に堪能なだけでなく、日本語の語彙の豊富さと文章の上手さにうならされます。
 それにつけても、小学校から英語を教えることになりましたが、なんで英語なの? と思うだけでなく、日本語をなんでもっとしっかり教えないの? という疑問が改めて起こります。
 まあ、それはさておき、うちのカミさんも時々この「もう!」をやります。もう、これがよくわからない。カミさんが言外に何を言いたいんだかが、わからない。「はっきりしろ!」とこちらが言い、あちらは「もっと、想像してよ!」となって、いつも喧嘩になります(~_~)。
 女性は何故、はっきりものを言わずに「もう」で切って、心の内の意を汲んでほしいなんて思うんでしょうか? ひょっとして、これは日本の女性の特質なんでしょうか? それとも、若い女性ははっきり言うんでしょうか? 
 まったく、もう、女というのは度し難い生き物です……なんて書くと、また「もう!」と返ってきそうなので、今のは取り消し(^^ゞ。

<今日のSORA>
 今日はいろいろやることがあって、朝夕のSORAの散歩はカミさんが行きました。夕方帰って部屋にいると、カミさんとSORAが引っ張りっこを始めました。

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 さすがのSORAも、カミさんには負けるようです。最後は疲れたようです(~_~)。

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『孕むことば』
 23日に“「もう(っ)……」はこわい!”を書いたが、その記事の基になった鴻巣友季子さんの本『孕むことば』を紹介してみる。 ...続きを見る
団塊バカ親父の散歩話
2008/06/29 01:14

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コメント(20件)

内 容 ニックネーム/日時
あはは、面白い本を見つけましたね^^。
確かに「もうっ!」は女性しか使わないですね。
でも、何となく可愛いじゃないですか?「もう、知らない!」なんてね〜。。。最近は女性も強くなったから「ったく!」ですよ〜。恐いよ〜!
リサ
2008/06/24 02:01
「もうっ!」と牛のように何回も
言うこと確かにありますね。
最後まで言いたいけど「もう」だけ
で止めることも・・不機嫌になったら
主人はそっとどこかへ行きます(笑)
のんびりかあさん
2008/06/24 06:08
もうっ!!SORAったら!!!
もうっ!遊哉さんったら!(⌒▽⌒)アハハ!!!
私は「もうっ!」の連発屋さんですわ。
さよちん
2008/06/24 07:27
もうっ!!知らないんだから〜〜(×:×)

もうもうブーブー♪
小桜小梅
2008/06/24 08:02
☆ リサさん、なかなか真面目な本で、シビアな話題もあるんだけど、面白い本です(~_~)。
 男が「もうっ!」なんて使ったら、ちょっとキモイよねえ。やはり女性の語彙のようですね。「もう、知らない!」なんて、かわいいねえ。でも、言う人によるかな。うちのバアさん(カミさん)が言っても、もうかわいくないもの(^^ゞ。
 「ったく!」かあ……「ったく! もうっ!」になったら、恐いの×2だなあ(~_~)。
遊哉
2008/06/24 12:46
☆ のんびりかあさん、「もうっ! もうっ! もうっ!……」ですか〜。恐さが加速されそうで……もう! コワい(~_~)。
 そうかあ、女性は意識的に「もう」だけで止めることもあるんだねえ。ご主人がどこかへ消える気持ちが、よ〜〜〜〜く、わかります(~_~;)。“君子危うきに近寄らず”(~_~)。
遊哉
2008/06/24 12:53
☆ さよちん、いつもカミさんに「もうっ!」と言われてるSORAとバカ親父です(^^♪。さよちんにも言われちゃったか〜(^^ゞ。
 「もうっ!」の連発屋さんなの?! う〜ん、なんかわかるような気もする。さよちんは、いろんな意味で、“女”そのものだもの(~_~)。悪い意味じゃないよ。
遊哉
2008/06/24 12:59
☆ 小桜小梅さん、“知らないんだから〜〜”って、女のコワさをバカ親父は知らない、っていう意味だろうか。コワ〜〜(~_~)。
 “もうもうブーブー”って、ウシさんとブタさん?(^^ゞ。
遊哉
2008/06/24 13:02
女性が「もう、。」で止めるのは。
昔から女が色々文句をいうのは養って貰っている身ではしたない??と言われていた名残では???
家庭では全部を言うと付き合いを簡単には止められない関係が、、。女の知恵です、。男が考えてるような可愛い事は考えて無いですね、。
そして女こそ全部言い出したら、、こわ、、。
男の全部はかわいい、、。・

SORAチャンは可愛い、、。
トド
2008/06/24 13:12
☆ トドさん、そうですね、昔はそんなこともあったと思います。言うことははしたない、言いたくても言ってはいけないという意識があったでしょう。それが今も残っているのかどうかが、よくわからなくて、“若い女性ははっきり言うんでしょうか?”という疑問になったんです。たぶん残っているんでしょうね。欧米とか中国辺りでは、「もう」に相当する言葉はなさそうな気がします。
 ただ、それだけでもなくて、(日本の)女性の精神構造に「もう」と言わしめる何かがあるような気もしてます(~_~)。
 なるほど、家庭内に波風を立てないための女の知恵というか深謀遠慮かもしれません。そうだとしたら、女は全部言おうが言うまいが、いずれにしろ恐いことに変わりはないようです(^^ゞ。
 女に比べたら、男なんて単純でかわいいものですね(~_~)。
 SORAというか、犬はいつでもかわいいですね(^^♪。
遊哉
2008/06/24 19:05
ホントに面白い^−^
もう〜って便利ですね!
ウチでは近頃はあまり使わないかな〜
確かにもう〜もう〜と以前はよくいいました

みいママ
2008/06/24 22:06
☆ みいママさん、ちょっと気がつかなかったけど、面白いですよね(~_~)。
 「もう」は、女性にとってはいろいろ使えて、便利な言葉ですね。男にとっては、裏に隠された意味を考えなきゃならないから、大変です(^^ゞ。
 以前はよく使いましたか。また、使う日が来るかもしれませんね(^^♪。
遊哉
2008/06/25 00:23
「まったく、もう」
思い出しましたよ。
この言葉使って、・・・・夫から「その先はなんだ』と詰問されて事を・・・・・(笑)
のんびり猫
2008/06/25 11:46
 きっとうちのカミさんも「もうっ」と云いたいのでしょうが、カミさんがご帰宅する前においどんは寝ているので「もうっ」を言いそびれているような気がします。ひょっとすればおいどんの寝顔に対して「もうっ」と言っているような悪寒・・・
あど
2008/06/25 18:25
☆ のんびり猫さんも、使ったことありますか〜(~_~)。
 「その先はなんだ!」と詰問したいけど、バカ親父は恐くてできない(^^ゞ。
遊哉
2008/06/25 19:26
☆ あど さんの寝顔に、奥さんが「もうっ」と言ってるとすれば、心のうちに秘めてるものは何なんでしょうね(^^ゞ。
 何か鬱屈したものがあったとしたら、コワい(~_~)。悪寒は遺憾、いかん!(^^ゞ。
遊哉
2008/06/25 19:54
タイトルを見て飛騨牛のお話かと…。
そういえば男の人が言ったら気持ち悪いですね。
ったく、もう…ぐらいかな♪
Fチェスカ
2008/06/25 20:15
☆ Fチェスカさん、飛騨牛はいい迷惑ですよね。悪いのは人間だ!
 男が言うとしたら「(ま)ったく、もう」くらいでしょうかね。ただ、「ったく、もう」と口に出して、それで終わっちゃう男はちょっとアブナイかもです。特に、ぶつぶつ言ってたりしたらです(^^ゞ。
 「ったく、もう。××なんだから、しっかり○○しろよ」くらい言うのが男だと思います(~_~)。
遊哉
2008/06/25 21:50
あ〜〜〜!ほんとだぁ!もう!は、男の人は言わないね。今さらびっくり!そうだぁ!女専用言葉ってことなのね。遊哉さんたら〜もう〜いや〜ん。 ^m^ また勉強になっちゃった〜。でも、もうっが怖いの? そうでもないでしょ? かわいいもんだよ。文句を最後まではっきり言わないで、もう〜でごまかしてあげてるんだからさぁ。あはは〜。その点を汲んでちょ。
キョン
2008/06/26 13:28
☆ キョンさん、「もう」は男も言うかもしれないけど、女の人のように「もう」だけで止めるってことはしないと思う(^^ゞ。おかまちゃんは、言うだろうけど(~_~)。
 そうかあ、ごまかしてくれてるのか〜(~_~)。でもねえ、なにが隠されてるかわからないというのは、コワいものです(^^ゞ。いつドカンと爆発するかわからないからねえ(~_~)。
遊哉
2008/06/26 20:57

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