団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』

<<   作成日時 : 2014/02/18 23:36   >>

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 今まで何冊か著作を紹介してきた歌人・穂村 弘さんの歌集『手紙魔まみ、夏の引越し (ウサギ連れ)』を紹介してみる。

 まずは、カバー裏の本書についての解説を紹介してみる。

<歌人「ほむほむ」に大量の手紙を送り続ける少女「まみ」。最初は「穂村弘先生」だった宛名はいつのまにか「ほむほむ」に、「金のひつじさん(直毛)」「六等星のみつけ方を教えてくれたひとへ」「編み物童貞ほむへ」「ひょむひょむ」に、そして「ほむほむ、まみの内出血」になり…。「まみ」からの手紙をきっかけに書かれたこの歌集は、妹とウサギを連れて上京してきた「まみ」が歌人に憑依して呟いた祈りであり、近代短歌を支配する「一人称性の人生物語」という磁場への果敢な挑戦だ。タカノ綾のエキセントリックでエロティックな絵とともに贈る、危険で美しい言葉たちのざわめき。>

 この歌集は、そんな歌集なのである(^^ゞ。

 次のような8つの章(テーマ)に分かれているが、それぞれに4首を選んで紹介してみる。
 普通の短歌とはちょっと違うシュールなものもあるが、そんな異色さを楽しんでもらえれば嬉しいのである(^^ゞ。


手紙魔まみ、夏の引越し (ウサギ連れ)

 目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき
 硝子粒(がらすつぶ)ひかる路面にふたり立つ苺畑の見張りのように
 世界一汚い爪の持ち主はそれはあたし、と林檎をさくり
 整形前夜ノーマ・ジーンが泣きながら兎の尻に挿すアスピリン

手紙魔まみ、天国の天気図

 サムライが天気予報を聴きながら描いた渦巻き、天国は夏
 夜明け前 誰も守らぬ信号が海の手前で瞬いている
 ローズヒップを「ばらのおしり」とおもってた 兎が囓ってしまったおしり
 残酷に恋が終わって、世界ではつけまつげの需要がまたひとつ

手紙魔まみ、アイ・ラヴ、エジソン

 可能性。すべての恋は恋の死へ一直線に堕ちてゆくこと
 ドアの前で眼があったときこの部屋に入りたそうにしてたゴキブリ
 バービーかリカちゃんだろう鍵穴にあたまから突き刺さってるのは
 アイ・ラヴ・エジソン、アイ・ラヴ・エジソン、川沿いの径(みち)を小さな水車抱えて

手紙魔まみ、完璧な心の平和

 さようなら。人が通るとピンポンって鳴りだすようなとこはもう嫌
 もうずいぶんながいあいだ生きてるの、ばかにしないでくれます。ぷん
 甘い甘いデニッシュパンを死ぬ朝も丘にのぼってたべるのでしょう
 おやすみ、ほむほむ。LOVE(いままみの中にあるそういう優しいちからの全て)。

 
手紙魔まみ、キモチワルキレイ

 ラケットで蝶を打ったの、手応えがぜんぜんなくて、めまいがしたわ
 東京のカタツムリってでっかくて、渦、キモチワルキレイ、熱帯!
 吐く。ことの 震え。る ことの 泣き。ながらウエイトレスは懺悔。をしない
 菜のはなのお花畑にうつ伏せに「わたし、あくま」と悪魔は云った

手紙魔まみ、うれしい原材料たち

 このシャツを着ているときはなぜだろういつでも向かい風の気がする
 カカオマス、ホエイパウダー、麦芽糖、ようこそ、うれしい原材料たち
 舌だしたまんま直滑降でゆくあれは不二家の冬のペコちゃん
 いもうとが寝言で愛を叫んでる、天道虫の毒がぐるぐる

手紙魔まみ、みみずばれ

 こんなにもふたりで空を見上げてる 生きてることがおいのりになる
 トランプ カジッタノ オコッテナインデスネ? 熱のある人とおんなじ匂いの兎
 こんなの嫌、全ぶ噓でしょう? こんなの嫌、全ぶ噓でしょう? 嫌
 真夜中か夜明けかわからない空に薔薇線らしきこのシルエット

手紙魔まみ、ウエイトレス魂

 お気に入りの帽子被れば人呼んでアールヌーボー給食当番
 わからない比べられないでもたぶんすごく寒くて死ぬひとみたい
 もう、いいの。まみはねむって、きりかぶの、きりかぶたちのゆめをみるから
 くぐり抜ける速さでのびるジャングルジム、白、青、白、青、ごくまれに赤


 この本は、2001年6月に刊行された単行本が文庫化されたものだが、巻末の「文庫版あとがき」に、穂村さんはこんなことを書いている。


<先日、或る方と対談をした。

 そのとき、「ほむらさんの本は昔から好きだけど、正直、あれには引きました」と云われた。
 「あれ」とは、『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』のことだ。
 その一方で、「作者の本で、これだけが好き」という言葉をインターネット上で何度も見かけた。
 どちらの感想も、わかる気がした。
 思わず、「そうでしょう」と呟きたくなる。
 自分で読み返してもくらくらする。
 二度と書けない。
 今となっては、もうこの世界に近づくことも難しい。そんな本です。
(後略)>


<今日のお薦め本>
『手紙魔まみ、夏の引越し (ウサギ連れ)』 穂村 弘、絵・タカノ綾、小学館文庫、800円、14.02.11. 初版第一刷発行


<後記>穂村さん自身が「自分で読み返してもくらくらする」と書いていますが、バカ親父も頭がちょっとクラクラしました(^^ゞ。
 短歌と一口に言っても、いろんなものがあるものです。
 万葉集風(?)の短歌しか認めないという方もいるようですが、こんな“五七五七七”にきっちりとはまらない現代語の自由律のような短歌もあっていいんでしょうね。
 バカ親父は短歌はできるだけ“五七五七七”で詠んだ方がいいと思っていますが、こんな短歌もアリだと思うと、ちょっと気が楽になるし詠ってみたいとも思います……詠えませんが(^^ゞ。

 今日(18日)の日中は晴れときどき曇りでしたが、夕方の散歩に出るころには雲が多くなってきていました。
 日陰にはまだ雪が残っています。

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 丘の方に上っていきました。カミさんが「一日寝っ転がってばかりいるようで、少しは運動をしなきゃ」と言いました(^^ゞ。

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 西空も雲が多かったですが、雲間から夕日の光が漏れています。
 いつもの公園に向かいます。

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 とけた雪のなかに面白い形のものもあります。

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 上空は、こんな感じ。

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 あちこちで、梅が咲き始めていました。

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 西空が少しだけ夕焼けっぽくなりました。

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 公園に着いて一周してから原っぱへ。

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 SORAはあちこちウロウロクンクン。

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 来ていたワンコ2匹と遊んでから、帰ることにしました。

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 明日(19日)は、陽が射すこともあるようですが、曇りがちで寒そうです。

<追記>14.02.19.
 今までに紹介した穂村弘さんの本は、次のようなものです。
 『にょっ記』 『にょにょっ記』 『整形前夜』 『絶叫委員会』 『もうおうちへかえりましょう』 『ひとりの夜を短歌とあそぼう』


手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ) (小学館文庫)
小学館
2014-02-06
穂村 弘

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
遊哉さん、こんばんは。
クラクラするところが、なんとなく好きです(笑)

降らないの 都城は
 融けかけた雪の写真 撮りたいのに

クラクラしましたかぁ〜?

ん?ちょっと違う・・・(^_^;)


ぽんねえ♪
2014/02/19 22:06
☆ ぽんねえ♪さん、こんばんは。
 クラクラしたいですか? クラクラするのが好きですか?(^^ゞ

 降ったのよ 思いもかけず 横浜は
  そちらもたくさん 降ればいいのに ねえ

 ここに紹介したのはわかりやすいのがいいと思って、わりとまともでクラクラ度は低いです(^^ゞ。
遊哉
2014/02/19 22:48

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