団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『ジョイランド』

<<   作成日時 : 2016/07/13 01:02   >>

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               〔昨日の落日ちょっと前の夕日〕


 スティーヴン・キングの『ジョイランド』を紹介してみる。

 キングといえばホラー小説の帝王だが、この作品は『スタンド・バイ・ミー』や『アトランティスのこころ』につながる青春物語であり本格的なミステリーでもあり恋愛小説でもある。そして幽霊も出てきて、ほんのちょっぴりだが怖いホラーにもなっている(^^ゞ。
 『スタンド・バイ・ミー』では少年たちが活躍したが、こちらは少し年齢が上がって大学生たちの物語である。

 プロローグの最初の節は次のようなものである。


<     ❤

 車は持っていたのに、あの一九七三年の秋、ぼくはヘヴンズベイという町の〈ショップロウ夫人の海辺の宿〉からジョイランドまで歩いて通(かよ)った。そうするのがふさわしい気がしていた。というか、ほかに思いつかなかった。九月初めのヘヴンビーチは閑散として、抱えていた気分にしっくりきた。あの秋は、ぼくの人生でもっとも美しい季節だった。四十年経ったいまでもそう断言できる。また、さほど不幸でもなかった。人は初恋とは甘いもので、初めての絆が切れるときほど甘い瞬間はないと思っている。それを歌ったポップスやカントリーはごまんとあって、なかにはそんな曲に切ない思い入れをする愚か者もいる。だが初めての失恋にまさる痛みはなく、癒えるまでにはやたら時間がかかるし、あとに派手な傷が残る。そのどこが甘いというのか。>


 舞台は1973年の米国で、「ジョイランド」という名の遊園地があるノースカロライナの海岸沿いの小さな町ヘヴンズベイである。
 主人公は働きながらニューハンプシャー大学に通う大学生で、語り手“ぼく”のデヴィン・ジョーンズ。現在の彼は年老いた編集者で、40年前の出来事を綴っていく。

 その夏、2年間つき合っている初恋の相手ウェンディは女友達とボストンで、デヴィンは「歓喜の国」という名前に惹かれて「ジョイランド」でアルバイトをすることになった。
 彼はウェンディとはまだ“寝た”こともないウブな21歳だったが、彼女に振られるかもしれないという予感に苛まれていた。
 誰もが一度は通るであろう“恋の不安と失恋の痛み”に彩られた物語が始まる。

 同じ宿に下宿することになり生涯の友ともなった大学生トムやエリンをはじめ、多くのバイト学生とともにデヴィンは「ジョイランド」で働き始めた。
 一癖も二癖もある古株の職員たちからどやされたり、時には温かく迎えられたり、いろんな装置の動かし方を教わったり、着ぐるみに入って汗だくになったり、お客さんの写真を撮ったりしながら、学生たちは遊園地で大人や子どもたちを喜ばせるというやり甲斐のある仕事に飛び込んでいったのである。

 ある日、デヴィンは遊園地の「ホラーハウス」にまつわる幽霊話を知ることになる。
 それは4年前、男と二人でホラーハウスに入った若い娘が、暗闇で喉を掻き切られて殺され、死体は施設内に遺棄され、男は現場から行方をくらましたという事件が起きたという。
 それ以来、ホラーハウスには殺された娘の幽霊が出没するというのである。

 そんな幽霊話はよくあることだと思っていたデヴィンだったが、ある日揃って休みをとったトムとエリンと3人でホラーハウスを楽しんで出てくると、トムが恐怖の面持ちで「彼女を見た」と告げたのである。
 デヴィンはそれ以来、幽霊の謎と犯人の謎に惹きつけられていった。
 やがて、その犯人は遊園地にかかわる人間で、過去に何人もの若い娘を殺している連続殺人犯だとわかってくるのだが……

 一方、それと併行してデヴィンには切ない出会いの物語も進行していく。
 ちょっと長くなるが、プロローグの第二節を紹介しておく。


<     ❤

 九月から十月にかけて、ノースカロライナの空は澄みわたり、外階段で二階の部屋を出る朝の七時でも暖かかった。薄手のジャケットを羽織って出かけても、町から遊園地まで三マイルの半ばに差しかかるころには、ジャケットを腰に巻くことになった。
 最初に立ち寄るのは〈ベティのベーカリー〉で、まだ温かいクロワッサンを二個手に入れる。砂に伸びる自分の影法師は、長さが少なくとも二十フィート。油紙につつんだクロワッサンの匂いをかぎつけたカモメが、物欲しそうに頭上を旋回する。帰り道はだいたい五時ごろで〈たまに遅くなることもあった。夏が終わるとすっかり眠ったようになるヘヴンズベイの町で、ぼくを待つものなどなかった〉、今度は海に影が映える。潮がはいってくると影は水面に揺れ、ゆっくりとフラダンスを踊っているように見える。
 記憶がはっきりしないのだが、そうやって初めて歩いた日から、あの少年と女性と飼い犬はいたと思う。町と、陽気でけばけばしいジョイランドを結ぶ海岸には、夏の別荘が建ち並んでいた。高級な家が多くて、九月のレイバーデイの休日を過ぎるとほとんどが戸締まりしてしまう。でも、ひときわ大きく、緑色の木の城といった外見のその邸宅はちがった。裏手の広いパティオからは、海辺の草が細かい白砂に変わるあたりまで板敷きの歩道(ボードウォーク)がつづいている。ボードウォークのはずれにピクニックテーブルがあり、明るいグリーンのビーチパラソルが差しかけられていた。パラソルの日陰には、ベースボールキャップをかぶった車椅子の少年がいて、気温が二十度から下がらない夕方でも、腰から下に毛布を巻いていた。たぶん五歳かそこら、七歳より上ということはない。犬はジャックラッセル・テリアで、少年のかたわらに寝そべっているか足もとに座っていた。女性はピクニックテーブルのベンチに腰をおろし、読書をしていることもあったけれど、たいがい海を眺めていた。とても美しい女性だった。
 ぼくは行き帰りにいつも手を振り、少年は手を振りかえしてきた。女性のほうは、最初はつれなかった。(後略)>


 車椅子の少年はマイク・ロス、ちょっと訳アリの美しい母親はアニーという名前だった。
 デヴィンはアニーに強く惹かれ、またマイクとも深いかかわりをもっていくことになるのだが……

 はたして幽霊は本当にいるのだろうか? そして、その謎は解けるのだろうか? 
 連続殺人犯は誰なのか? 判明するのだろうか?
 マイクのその後は?
 デヴィンとアニーとの関係はどうなるのだろうか?

 ここでは、それは教えられない(^^ゞ。
 ラストは……ハラハラドキドキ、そしてウルウルになってしまった(^^)/。


<今日のお薦め本>
『ジョイランド JOYLAND』 スティーヴン・キング 著、土屋 晃 訳、文春文庫、円、16.07.10. 第1刷

ジョイランド (文春文庫)
文藝春秋
スティーヴン キング

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<後記>プロローグの第二節を読まれて気がつかれた方がいるかもしれませんが、デヴィンは夏休みのバイト期間が終わっても、休学して「ジョイランド」で働くこととなります。
 なぜか? は読んでのお楽しみです(^^ゞ。

 デヴィンをはじめとする世間知らずの大学生たちが、なかなかに大変だが子どもたちを喜ばせる「ジョイランド」での仕事を通して、一人の大人として成長していく物語でもあります。
 また、そのジョイランドの職員たちがそれぞれ個性があって面白いのですが、オーナーで今にも倒れそうな老人のブラッドリー・イースターブルック氏などは秀逸です。

 キングは、恋愛や青春の切ない哀しみや痛みを描かせると巧いです。それに子どもや老人を描く名手でもあります。
 キングらしさの詰まったこの物語は、青春ミステリーの名品といっていいと思います。
 切なくも爽やかな涙を流したい方は、是非お読みください(^^ゞ。

 昨日(12日)は一時曇りましたが、晴れの一日で蒸し暑くなりました。
 カミさんは今日も女子会で出かけていきました(^^ゞ。

 夕方の散歩に出ると薄雲というか霞のような雲があり、夕日が赤っぽく丸く見えました。

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 公園を一周していきます。

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 原っぱに出てウロウロしながら、ワンコたちが集まっているところに行きました。

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 ワンコたちとバカ親父は遊びましたが、SORAは……

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 スリスリに邁進していました(^^)/。

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 昨日も月が見えましたが、わかるでしょうか?
 その後はちょっとウロウロしてから、原っぱの端っこのベンチに座りました。

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 SORAはワンコたちを見ています。

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 月を少しズームにして撮ってみました。
 斜面を下りて帰ることにしました。

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 SORAは斜面をずり落ちながら何度もスリスリをしました。

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 なぜか上向きでなく、横向きでスリスリしてました(^^)/。

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 今日(13日)は曇りがちですが、雨が時々降るようです。夏日になりますが、わりと過ごしやすそうです。

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2018/04/13 23:32

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
SORAちゃんホントにマイペースで面白いですね(^^)。
アカツメクサの坂をスリスリもすっかり定番になりましたね。
かなり急な坂に見えますが、
ゆうきさん、どうかお気をつけて(^^)。
月は一枚目ので見れましたよ〜!

奥さまもSORAちゃんとお話しされるときいて、
ホッとしました。
つい声がけしてしまいますよね
ひぽたん。
2016/07/13 13:08
☆ ひぽたん。さん、こんにちは♪
 SORAは“我が道を行く”ワンコです(^^)/。若いころは愛想がよかったんですが、最近は愛想がなくなりました。自分から人に寄っていくことはありますが、呼ばれても行かなくなりました(^^ゞ。
 アカツメクサは茎がわりと固めなので、スリスリが気持ちいいようです。
 この斜面はわりと急で濡れている時は下らないようにしています。上りは足の鍛錬にいいんですけどね。気をつけます(^^ゞ。
 月がわかりましたか。薄雲がなければ、もっとくっきりするんですけどね。
 ワンコには声掛けしたくなるのは自然なことだと思います。おおいに話しましょう!(^^♪。
遊哉
2016/07/13 13:30
こんばんは。SORAちゃん、首の後ろに白い模様があったんですね。白い雲みたいで可愛いですね
クリム
2016/07/14 17:47
☆ クリムさん、こんばんは♪
 首の後ろの白い模様は、以前はナイキのマークに似ていたんですが、最近広がって大きくなりました。歳でしょうか(^^ゞ。
 たしかに、白い雲みたいですね(^^♪。
遊哉
2016/07/14 19:28

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