団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『ビブリア古書堂の事件手帖 7 ― 栞子さんと果てない舞台 ―』

<<   作成日時 : 2017/02/27 22:56   >>

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                  〔飛び立ったカラス〕


 シリーズの完結編となる『ビブリア古書堂の事件手帖 7 ― 栞子さんと果てない舞台 ―」が刊行されたので、紹介してみる。
 前回の第6弾「栞子さんと巡るさだめ」が出てから2年2か月ぶりである。

 このシリーズは、北鎌倉にあるビブリア古書堂のうら若き美貌の店主・篠川栞子(しのかわ しおりこ)と店員の五浦大輔(ごうら だいすけ)が、古書にまつわる謎を解いていく物語である。語り手は大輔である。
 二人を中心にして、栞子の妹の文香(あやか)や姉妹を捨てて行方をくらました母・智恵子、古書商仲間等々、個性豊かな人物たちが登場する。

 今回の物語の章立ては、次のとおり。

 プロローグ
 第一章 「歓び以外の思いは」
 第二章 「わたしはわたしではない」
 第三章 「覚悟がすべて」
 エピローグ

 プロローグは、何の話だろう? と思わされる次のような場面から始まる。


<    プロローグ

 大きな黒檀(こくたん)の座卓に、大判の本が三冊並べられている。
 表紙と背表紙を覆う美しい仔牛革には書名も著者名もなく、小口と天地には厚く金箔(きんぱく)が塗られていた。どれもまったく同じ大きさ、同じ装丁だったが、革の色だけが違っている。
 赤と、青と、白。
 ここは西鎌倉(にしかまくら)の高台にある料亭の一室だ。雪見障子(ゆきみしょうじ)から差しこむ強い日射しに、なめらかな革が鈍い光沢を放っている。窓の向こうで緑色のカエデの葉が揺れていた。
 藍色の和服を着た大柄な老人が、肘掛のある座椅子に体を沈めている。弛(たる)んだ首筋の肉が襟元にまで乗っていた。
「この中から一冊を取れ」
 分厚い唇の隙間から、濁った声が発せられる。座卓を挟んだ正面に、黒髪を長く伸ばした若い娘が正座をしている。制服のような白いブラウスに紺色のスカートと、黒縁の眼鏡を身に着けている。見た目こそ奥床しいが、おそろしくしたたかな性格で目端が利く。老人の刺すような視線にもまったく臆さなかった。>

 最初、この若い娘は栞子だと思ったのだが……違う。誰だろう?
 それに、この老人は誰だろう?
 
<「一冊だけ価値のあるものが混じっている。本を開けずに見分けてみせろ。当てずっぽうでは駄目だ。理由も尋ねる」
 素っ気ない態度を装っているが、語尾にはうっすらと歓びが滲(にじ)み出ている。洒落た趣向のつもりで、信じられないほどの大金を使って色違いの本を用意させたのだ。
「わたしが見分けられたら、どうなりますか」
「その本をお前に譲る。わしの店と、いつか見せた他の蔵書も一緒に。これは試験だ」
 芝居がかった調子で重々しく告げ、そこでたっぷりと間を取った。
「合格すればお前がわしの後継者だ。正式に店を継いでもらう」
(後略)>


 読み進めていくと、この若い娘が誰だかわかってくる。栞子の母の智恵子である。
 ということは、これは昔の話である。
 彼女は以前に、今は亡き夫(栞子の父)とともにビブリア古書堂を営んでいて、古書に関しては栞子を凌ぐ知識を持っていた。
 また、栞子と顔つきはよく似ていたものの、強引な取引もするしたたかな面もあった。
 このプロローグで、老人の正体も彼女が出奔したわけもわかってくる。
 そこには、今回の物語の底を流れる謎が秘められているのである。

 前回の物語から1か月ほど過ぎたある日、横浜に居を構える吉原喜市という老獪な道具商が、ビブリア古書堂に現れた。昔、久我山書房という古書店の書生兼番頭をしていた男である。
 この古書店は、故人となった久我山尚大という脅迫まがいの取引も厭わない危険な店主が営んでいた。栞子は知らなかったが、彼は実は智恵子の父親で栞子の祖父だったのだ。
 吉原は、栞子がある因縁(前回の物語)からなんとしても手に入れたいと思っていた太宰治の自家用の初版本である『晩年』を持ってきて、法外な値段で売りつけた。
 その時に、パンフレットのような薄い本『人肉質入裁判(じんにくしちいれさいばん)』をお礼だと言って置いていった。
 それは、ウィリアム・シェークスピアの有名な戯曲の古い翻案本だった。
 なぜ、老人はその本を置いていったのだろうか? 何かの企みを秘めていると感じた栞子と大輔は、胸騒ぎを覚える。

 この本が暗示していたのは、シェイクスピアの作品をまとめた謎の多い古書だった。あのプロローグに出てきた3冊の古書である。
 しかしそこには、栞子の祖父が巧妙に仕組んだ罠が秘められており、栞子と大輔はその罠に嵌り込んでいくのであった。

 少しネタバレをしてしまったかもしれないが、これ以上のあらすじを書くと大ネタバレになってしまいそうなので、これでオシマイ(^^ゞ。
 栞子と大輔は、はたして謎を解き、罠から逃れることができるのだろうか?
 母・智恵子も絡んできて、人から人へと受け継がれていく古書の、そして脈々と続いてきた家族の因縁が描かれていく。 
  
 恋人同士の栞子と大輔の関係はどうなったのか?……ある結末を迎える(^^ゞ。


<今日のお薦め本>
『ビブリア古書堂の事件手帖 7 ―栞子さんと果てない舞台―』 三上 延 著、メディアワークス文庫、702円、17.02.25. 初版発行



<後記>いろいろな古書の謎をテーマとした、とても面白いシリーズでした。
 これで終わってしまうと思うと、とても残念ですが、著者の「あとがき」を読むとこんなことが書かれていました。

<(前略)大輔と栞子の物語には一応の結末をつけたつもりですし、本編として完結するというのは間違いないんですよ。
 ただ紙数の関係で本編に盛り込めなかった話、大輔視点という物語上の制約で語れなかった話、それぞれの登場人物たちの前日譚や後日譚をかなり考えていまして、それを書きたいとずっと思っていました。
 どこまで行けるかは分からないんですが、番外編やスピンオフという形で『ビブリア』はまだ続きます。そして、新たにアニメ映画化と実写映画化も予定されています。(後略)>

 ということです。とても楽しみです(^^ゞ。

 今日(27日)は午前中は曇りで、昼ころからしだいに晴れてくるという予報でしたが、ほとんど曇ったままでした。
 午後3時ちょっと前に、眼科の定期検診に行きましたが、帰りに空を見るとこんな感じでした。

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 太陽の在りかはわかりましたが、陽射しは雲に遮られていました。

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 帰りの車で信号で止まった時に横を見ると、カラスが止まっていました。ズームにして撮ろうと思ったら、最初の写真のように飛びたってしまいました(^^ゞ。

 夕方の散歩は4時50分ころに出ましたが、その前にSORAが脇に寝転がって、頭を持ちあげて……

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 こんな目線を送ってきました。負けました(^^ゞ。
 西空には雲が多かったですが、雲間から夕日が射していました。

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 南の空も雲に覆われています。
 公園に行って原っぱに向かいました。

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 原っぱに出る直前に、SORAは下に下りずにテニスコート下の斜面に入っていきました。

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 北西の冷たい風が吹いていて、雲は南西方向に流されていました。

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 いつもの草つきの斜面を下りることにしました。
 SORAはさっそくスリスリを始めました。

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 それを続けて、ズリズリと滑り落ちていきました(^^ゞ。

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 SORAを座らせようとした途端に、またスリスリ(^^)/。
 帰ることにしました。

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 明日(28日)は一時曇るものの、穏やかに晴れそうです。花粉が飛びそうなので、ちょっと心配です(^^ゞ。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
こんなお目目を向けられたら何でもいうこと聞いてしまいそうですよ(^^;子育ての時にはダメなものはダメと言ってましたけどどうしてワンコには甘いんでしょうか(笑)。SORAちゃんの元気なスリスリには笑ったり和んだりしていますよ(^^)。
下から7枚目のお写真のお館はかなり高台にあるように見えますね。お家の中からの景色もいいんでしょうね。どうしてもお館に目が行ってしまいます(^^;
ひぽたん。
2017/03/01 11:39
☆ ひぽたん。さん、こんにちは♪
 SORAはクークーとも鳴かずに、バカ親父の脇に来て体を押しつけながら、こんな目で見上げました。散歩の催促ですが、負けちゃいました(^^)/。
 子育ては親としての責任があるからキツイことも言いますが、ワンコにはどうしても甘くなっちゃいますね(^^ゞ。
 SORAのスリスリはますます激しくなってきてます。ストレス解消かもしれません(^^ゞ。
 お館の左下に道路があって街並みが並んでいます。お館は高台の崖の上にあって、谷を挟んである草つきの斜面を少し下ったところから撮ったので、より高いところにあるように写ったと思います。見晴らしはいいでしょうね(^^)/。
遊哉
2017/03/01 12:42

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