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zoom RSS 『嘘つきポールの夏休み』

<<   作成日時 : 2017/07/14 22:14   >>

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               〔夕方の原っぱのSORAと黒柴〕


 はじめて読む英国のサビーン・ダラントという作家の『嘘つきポールの夏休み』を紹介してみる。
 自分がついた嘘の山に足をすくわれて破滅していく、とっても嫌味な男の話である(^^ゞ。

 プロローグは次のように始まる。


<二〇一五年八月
 ことの発端はもっと前だったのかもしれない。真夜中にふとそんな思いに打たれたぼくは、暗い部屋で恐怖におののきながらベッドに起きあがり、腕の内側にBOOKSHOP≠ニ爪で刻んだ。それも、もう消えている。虫に刺されて炎症を起こし、夜中に掻(か)きむしってしまった。だが、ぼくの狙いどおり書くという行為には効果があった。けさ目覚めたとき、まんまと思いだせたのだから。
 〈ハドソン商会〉。チャリング・クロス・ロードにある古書店。ぼくはこれまでそこが出発点だと思っていた。その店で一風変わった小柄な赤毛の店員を見かけていなければ、その後のことはなかった、と。だが、ぼくの考え違いだったのかもしれない。その何週間か前、いや何カ月も前から、なんらかの力が作用していたとしたら? 毒薬の跡をたどると、血まみれの少女が失踪するはるか前の、大学時代にたどり着くのではないか。いや、それではまだ戻り方が甘いかもしれない。大学入学前、子供の頃、あるいはぼくが頭を尖(とが)らせてこの許されざる世界に生まれ落ちようともがいていた一九七三年の時点で、すでに始まっていたのでは?
 要するに何が言いたいかというと、ぼくは人がわが身の破滅にどの程度、関与しているのかを問いたいのだと思う。悪夢はどの程度が自分の責任なのか。腹を立てて、毒づくことはできる。足を蹴りだして抵抗することも、やけになって愚行に走ることも。だがときには、あっさり手を挙げて、素直に非を認めたほうがいいのかもしれない。>


 この物語の語り手が主人公で、42歳の小説家ポール・モリスである。
 現在の自分の何かとんでもない状況に至った過去を、思い出しながら綴っている……らしい。

 最後の方に出てくる“要するに何が言いたいかというと、ぼくは人がわが身の破滅にどの程度、関与しているのかを問いたいのだと思う。悪夢はどの程度が自分の責任なのか。”というのが、この物語のテーマと言えるのかもしれない。

 ポールは小説家とはいえ、ケンブリッジ大学在学中にデビュー作が話題になっただけで、鳴かず飛ばずのまま二十余年が経っていた。決まった仕事も家も妻子もなく、恵まれた容姿と口のうまさで、その日ぐらしを送っている。金はなく、酒と女に目がなく手癖が悪く、その場しのぎの嘘を平気でつくインチキなダメ男である。
 エージェントから最新作を相手にしてもらえず、居候をしていた友達のフラットからも立ち退きを迫られていた。

 そんなある日、チャリングクロス・ロードの古書店で、大学時代の同級生アンドルー・ホプキンスと再会した。
 彼は昔つき合っていた女の子の兄であり、10年前には旅先のギリシャで偶然再会を果たしたこともあったのだが、その時のことは泥酔していてはっきりとした記憶はなかった。
 弁護士として羽振りのいいアンドルーに誘いを受け、彼の自宅を訪れたポールは3人の子どもを育てるアリス・マッケンジーという女性を紹介された。
 10年前に夫を失ったアリスは、社会的に弱い立場にある女性や移民のために闘う弁護士として活躍していた。
 ポールは“この女をものにして、彼女の持っているすべてを自分のものにしたい”という妄想にとらわれ、それを現実のものにするために、なりふりかまわず彼女に近づいていく。

 夏休みにアリスは、ギリシャの島にある別荘へ、アンドルーの家族とともに旅行に行くことになっていた。
 ポールは、そこに滞在させてもらいアリスと親密になろうと、見栄を張り、嘘をつき、取り繕ったりして、なんとか旅行に誘ってもらうことに成功した。
 ところが、ギリシャに到着してアリスたちに合流したものの、大人の仲間にも入れず、子どもたちからも疎まれたりバカにされ、しだいに孤立感を深めていった。
 それでポールは、歓心を買うためにますます嘘を重ね、気がつくと積もり積もった嘘の山に埋もれそうだった。
 それがやがて破滅への道を突き進むことになるとも知らずに……。

 さて、あらすじはこれくらいにしておくが、ちょっとネタバレをしてしまおう(^^ゞ。
 実は、ポールの破滅への道は、ある人物の罠だったのである。
 それは、彼の嘘を上回るような巧妙な大嘘だった。

 ポールの破滅は自業自得ではあるのだが、そこに罠も仕掛けられていた、ということである。
 ラストのそのどんでん返しが、哀しくもスリリングな面白さをもっている。


<今日のお薦め本>
『嘘つきポールの夏休み LIE WITH ME』 サビーン・ダラント 著、林 啓恵 訳、ハーパーBOOKS、1040円、17.06.25. 第1刷
 著者について、カバー裏から紹介しておきます。
<英国の全国紙ガーディアン、サンデー・タイムズの編集者として活躍したのち著作活動へ。サイコサスペンスやYA小説などを次々と発表し話題を呼ぶ。初邦訳となる本書(原題“Lie with Me”)はサンデー・タイムズのベストセラーリスト入りを果たし、〈ブックセラー〉誌による2017年のベスト・クライム&スリラー・ブックにも選ばれた。現在はロンドン南部でパートナーと3人の子供と暮らしている。>

嘘つきポールの夏休み (ハーパーBOOKS)
ハーパーコリンズ・ ジャパン
サビーン ダラント

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<後記>ギリシャではレイプ事件が発生し、ポールは警察に嗅ぎ回られることにもなります。
 それに10年前には、未解決の少女失踪事件も起きているのですが、それがちょうど彼がその地にいる時でした。
 はたして、両事件とポールは関係があるのか? ないのか? 
 そんなところがミステリアスで、面白いです(^^ゞ。

 自業自得とはいえ、悪夢の一途をたどり始めるポールは、いったいどうなるのか?
 イヤミスと言えると思うのですが、その不快感が妙に面白いし、スリラーやサスペンスとしても楽しめる物語です(^^)/。

 今日(14日)はもっと雲が広がるかと思っていましたが、よく晴れて蒸し暑くなりました。
 夕方の散歩はカミさんといっしょに、SORAのフィラリアの薬をもらいに獣医のところに行くことにしました。フィラリアの薬は2か月ごとに、SORAの肛門腺を絞ってもらいがてら、獣医で手に入れることにしています(^^ゞ。

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 尾根の方に上っていきましたが、東の東京湾の夕空には雲ひとつありません。

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 途中の公園のネムノキの花が咲いていました。
 獣医からの帰りに、いつもの公園に行くことにしました。

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 原っぱに上っていきます。陽射しが強かったです。

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 原っぱでワンコたちと遊びました。

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 また、歩き始めたばかりの女の子が来ていました。見ているだけで楽しくなります(^^ゞ。

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 遊んでいる間に、夕日は沈んでいました。

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 小さな飛行機雲が見えました。

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 帰ることにしました。

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 SORAはちょっと一休み(^^ゞ。

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 明日(15日)は雲も出るようですが、陽射しが届いて厳しい暑さになりそうです。水分補給が欠かせないようです。

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