団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『ラスト・ワン』

<<   作成日時 : 2017/07/26 21:42   >>

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                     〔公園の花壇〕


 テレビのリアリティ番組で放送される荒野でのサバイバル(生き残り)ゲームが舞台となる、スリラー・サスペンス『ラスト・ワン』を紹介してみる。
 作者はアレクサンドラ・オリヴァという米国の新人作家である。

 プロローグは次のように始まる。


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 制作チームのなかでは、エディターが最初に死ぬことになる。いまはまだ気分が悪いわけではなく、もう撮影現場には行っていない。だが、撮影が始まる前に一度だけ現場に出向き、撮影場所の森を見て、自分がその映像を編集することになる人たちと握手してきた。無症状感染。戻ってきてからもう一週間以上になる。ひとりで編集スタジオに座っていて、気分が悪いわけではまったくなかった。Tシャツにはこう書かれていた。〈カフェインでシャキッ!〉キーが叩かれ、散らかった仕事場にのさばっている三十二インチのスクリーンで映像が明滅する。
 オープニング・クレジット。木の葉、オーク、カエデの木が一瞬映り、すぐにひとりの女性の姿が取って代わる。応募の書類に肌の色を「コーヒー色」と書いていたが、そのとおりだ。黒い目で、オレンジ色のスポーツブラからはみ出しそうなほど、大きな胸をしている。黒い髪はきつめにカールさせ、しっかり整えてある。
 次に山々のパノラマが映る。アメリカの北東部の見事な景観の一つで、夏の盛りにあって緑と生命力にあふれていた。そのあと、飛び出そうと身構えていた一羽のウサギが脚を引きずって野原を横切るのと、白人の若者とが映った。クルーカットにした髪が日差しのなかで雲母(うんも)のように輝いている。大写しになると、鋭い青い目ときびしい顔が見える。そのあとは、青い格子縞のシャツを着た、韓国系の小柄な女性が片膝をついているところ。ナイフを持って地面に目をやっている。そのうしろにいる黒豹のような色の肌をした、頭を剃った背の高い男性は、一週間分の無精ひげが伸びている。カメラが寄る。女性はウサギの皮を剥いでいるところだ。また静止画像になり、黒い肌の男性が映るが、今度は無精ひげは伸びていない。茶色がかった黒色の目が穏やかに、自信ありげにカメラを見つめる。おれは勝ちにきた
(後略)>


 サバイバル・ゲームのテレビ番組撮影の始まりのようである。それにしても、“エディターが最初に死ぬことになる”とか“無症状感染”とか、なにやら不穏な感じがする。

 舞台は、かつてないような予算と規模で開催された、荒野でのサバイバルがテーマの「闇のなか」というリアリティ番組である。
 リアリティ番組というのは、「演技や台本ややらせのない素人出演者の行動をカメラが追い放送するテレビ番組」のことだ。
 演出などはないとはいえ、カメラワークや編集によって、視聴者受けするよう操作されていくのだが……。

 荒野のただなかに集められた参加者は12名。各自がニックネームで呼ばれ、それぞれ違う色のバンダナを渡され、その色を目印に手がかりを探りながら数々の〈チャレンジ〉に挑んでいく。
 12名はさまざまな職業や経歴を持つ男女で、応募した動機はさまざまである。
 最初は単純なトレッキングから始まり、しだいにアウトドア生活のスキル(技術)を必要とする困難な〈チャレンジ〉へと進み、少しずつふるい落とされていく。耐えられなくなった者は「アド・テネブラス・デディ」と言えば諦めたと見なされ、ゲームから外されてしまうのである。
 〈チャレンジ〉にはチームで行うものもあり、参加者間の交流も生まれるが、番組の巧妙な仕掛けでそんな絆はすぐに断ち切られてしまう。
 そして、生き残った者が“ラスト・ワン”になるまでゲームは続けられるのである。

 物語は、2つのストーリーが一章ずつ交互に描かれる。
 ひとつは、「闇のなか」の撮影開始から、最後で最大の〈チャレンジ〉が課されるまでの話。
 もうひとつは、平凡な主婦の生活から抜け出そうと応募したヒロイン、ズーの物語である。
 〈チャレンジ〉の様子は第三者の目で、ズーの物語は彼女自身の語りで描かれていく。

 実は、彼らの知らない外の世界では、とんでもない巨大な異変が起きていた。
 だが、それを知らないままズーは、予想以上の規模と奇妙な事象に次々と遭遇しながらも、不屈の忍耐力と行動力で生き残っていく。
 いろんなおかしなことが起きても、それは番組の仕掛けだと思い込んで目標に進んでいくズーだったが、やがてひとりの同伴者が現われる。
 それも番組の仕掛けかもしれないと思いながらも、どうも世界自体がおかしくなっているようだと感じるようになり、ふたりでズーの夫が待つ自宅を目指すことになった。

 いったい世界に何が起きたのだろうか?
 同伴者の正体は?
 ズーは夫に再び会うことはできるのだろうか?

 コーマック・マッカーシーの『ザ・ロード』を彷彿とさせる、ポスト・アポカリプス(終末)の世界を彷徨っていく驚きの物語である。


<今日のお薦め本>
『ラスト・ワン THE LAST ONE』 アレクサンドラ・オリヴァ 著、林 香織 訳、ハヤカワ文庫、1253円、17.07.15. 発行
 著者について、カバー裏から紹介しておきます。
<ニューヨーク州北部アディロンダック山地の小さな町で生まれ育つ。イェール大学を卒業後に世界を回り、故郷へ戻り結婚。小説家を志していたが、本書のアイディアを得てからは本格的なサバイバル訓練を受け、その経験を執筆に活かしてデビュー作の本作に結実させた。現在は太平洋岸北西部に在住。>

ラスト・ワン (ハヤカワ文庫NV)
早川書房
アレクサンドラ・オリヴァ

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<後記>サバイバルものが好きなので読み始めたのですが、途中から思いもかけないSFチックなポスト・アポカリプスの物語になっていくので、ちょっとビックリしました(^^)/。
 いったい結末はどうなってしまうのだろうかと心配しましたが、希望を残したラストでした(^^ゞ。
 主人公のズーと同伴者とのちぐはぐな会話もなかなか面白かったです。
 テレビの番組制作の裏側も垣間見られて、興味深いものでした。
 夏休みの読み物として、サバイバルものがお好きな方にお薦めの一冊です(^^ゞ。

 今日(26日)は昼過ぎまで雨が降ったり止んだりで、午後からは雨は上がりましたが陽が射すことはありませんでした。
 気温も25℃くらいまでしか上がらず、湿度は高いものの涼しくて楽でした。

 夕方の散歩は5時半過ぎに出ました。途中で、病院に市の検診結果を聞きに行ったカミさんと会い、いっしょに行くことにしました。

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 空全体がどんよりと曇り、低空の雲が流れていました。
 公園を回っていきました。

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 ツツジの上の蜘蛛の巣に、雨滴がいっぱいついていました。

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 原っぱに出てウロウロしていきました。
 ワンコは少なかったのですが、馴染みの黒ラブとゴールデン・ドゥードゥルと遊びました(^^ゞ。

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 カミさんは黒柴の飼い主さんと会って、おしゃべりに入りました(^^)/。

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 帰ることにしました。

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 草つきの斜面の草がきれいに刈り取られています。

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 途中から桜並木の階段を下りていきました。

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 家に帰って門扉を入ったところで、カミさんが「見て、見て」と言います。何かと思って見ると……

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 セミの羽化です。背をのけ反らせて殻から出ようとしています。両側の羽はまだくるっと丸まっています。
 でも、全然動かないので、途中で死んじゃってるんじゃないか? と思っていたら動きました(^^)/。

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 少しずつ羽が伸びていきます。

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 体を起こして、下半身を殻から抜き始めました。

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 体が全部抜けて、波を打っていた羽がきれいに伸びて平らになりました。
 蚊がいっぱい寄ってくるので、ひとまず家に入りました(^^ゞ。
 40分ほどして行ってみると……

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 羽がスキッと伸びています。まだ透明ですが、アブラゼミだと思うので、しだいに茶色くなってくると思います。
 飛び立つのは明日の朝でしょうね。たぶん(^^ゞ。

 一昨日の夜、次女夫婦が行ったシーパラの写真を4枚載せておきます。

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 プロジェクション映像とイルカショーのコラボです。上がカマイルカで、下がシロイルカです。

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 何かわかるでしょうか? 仰向きに寝ているセイウチです(^^)/。

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 アザラシがおもちゃで遊んでいたそうです(^^ゞ。
 楽しくて、いい気分転換ができたということでした(^^♪。

 明日(27日)も雲が優勢の空で、にわか雨が降りそうです。暑さは緩むものの、ムシムシとしそうです。

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