団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『放たれた虎』

<<   作成日時 : 2017/09/16 23:47   >>

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                 〔今日のどんよりとした夕空〕


 英国の落ちこぼれスパイの活躍というかドタバタ劇を描いたサスペンス小説『放たれた虎』を紹介してみる。
 『窓際のスパイ』『死んだライオン』に続く第三弾で、相変わらず面白い。

 前2作をブログで紹介したと思っていたのだが、していなかった(^^ゞ。
 それぞれが長編であり、練り込まれたプロットで、仕込みが入念で伏線がいくつも張り巡らされており、紹介するのが難しいから、紹介の仕方を考えているうちに疲れて断念してしまったようだ(^^)/。

 さてまずは、登場する落ちこぼれスパイたちについて紹介しておく。
 英国国内の治安維持や防諜活動を司っているのは内務省保安局(通称MI5)で、本部がある場所から仲間内では「リージェンツ・パーク」と呼ばれている。そこで働くのは事務屋も含めて第一線で活躍するのスパイたちである。
 それに対して、過去に何らかの大きな失敗をして、“脳なし”とか“役立たず”の烙印を押された落ちこぼれのスパイは、本部の同僚たちからは蔑まれて「遅い馬(スロー・ホース)」と呼ばれている。
 また、ロンドンから遠く離れた彼らが勤務するかび臭いボロ家は、一種の懲罰房であり「泥沼の家(スラウ・ハウス)」と呼ばれている。

 この泥沼の家を取り仕切るリーダーは、ジャクソン・ラムという。
 かつての冷戦時代には第一線で闘ったつわもののスパイだったが、今は下品で口汚く、所かまわず屁をひりまくる老いた太っちょである。
 しかし今でも、必要なら足音を立てずに歩き、異常を察知して、それを分析・対処する能力は群を抜いている。

 ラムの下で働くスパイたちは、第1作の『窓際のスパイ』の時は9名だったが、死んだり去ったり、新しく加わったりして、現在は次のような6名になっている。
・リヴァー・カートライト……実地現場での昇進試験中に大ドジを踏んで、ロンドンの地下鉄駅を混乱に陥れてしまった。彼の祖父は優秀で伝説的なスパイだった。
・キャサリン・スタンディッシュ……10年前まではアル中で身を持ち崩し、リハビリ施設に長いこと収容されていた。
・ルイーザ・ガイ……武器の密売人の尾行に失敗し、市中に大量の拳銃を出回らせてしまった。
・ローデリック・ホー……中国系でパソコンオタク。性格が悪くみんなから嫌われている。勤務中にゲームで遊んでいたりする。
・マーカス・ロングリッジ……カリブ系黒人でギャンブル中毒者。時に衝動的にドアを蹴破ったり、銃をぶっ放したくなるという癖がある。
・シャーリー・ダンダー……レズビアンでコカイン常習者。セクハラ上司に“足が宙に浮く”くらいのパンチをお見舞いして泥沼の家に飛ばされた。

 こんな面々にあてがわれた仕事は、目的も理由もわからない退屈なデータ処理や文字通りのゴミ漁りで、重要な任務が与えられることもなく、第一線で活躍する機会は閉ざされている。
 それでも、彼らが辞めないのは、いつの日か汚名を返上し、可能性はごく薄いと知りながらも本部への返り咲きを望み、頭のどこかで「ほかの者はいざ知らず、自分だけは例外で……」と思っているからだった。
 そんな間抜けで、滑稽で、悲しい負け犬ぞろいなのである。

 今回の物語のあらすじを、簡略に書いておく。
 ある日、ラムの秘書役も務めているキャサリン・スタンディッシュが出勤してこなかった。実は拉致されたのだ。
 やがて、リヴァー・カートライトのもとに、彼女の携帯電話を使ったメッセージが届く。
 そこには、「歩道橋へ。いますぐに」という文句と、手錠をかけられ、口に布を詰めこまれて拘束されているキャサリンの画像が添えられていた。
 泥沼の家を抜け出し歩道橋に駆けつけたリヴァーは、犯人のひとりから、80分以内に本部に忍び込み、あるファイル・データを盗み出せと要求された。
 リヴァーはキャサリンの身の安全を図るため、ラムにも告げずに本部に向かった。

 犯人たちは、いったい何のためにファイル・データを手に入れたがっているのか?
 リヴァーは、はたして厳しい管理下にあるファイル・データを盗み出せるのか?
 そして、キャサリンは無事に助け出されるのだろうか?

 実はこの事件の裏には、自己陶酔的な新任の内務大臣ピーター・ジャドが仕掛けた計画や、保安局局長のイングリット・ターニーとナンバー・ツーのダイアナ・タヴァナーという野心家で上昇志向の強い女性同士の熾烈な権力闘争が隠されていた。
 やがて、それぞれの勢力の思惑が絡み合った激しい戦闘へと進んでいく。
 ラムをリーダーとする“遅い馬”の面々もそれに巻き込まれ、謎の解明とキャサリンの救出に向けて「泥沼の家」の存亡をかけた奮闘が始まった。


<今日のお薦め本>
『放たれた虎 REAL TIGERS』 ミック・ヘロン 著、田村義進 訳、ハヤカワ文庫、1253円、17.09.15. 発行
 著者について、カバー裏から紹介しておきます。
<イングランド北東部のニューカッスル・アポン・タイン生まれ。オックスフォード大学べりオール・カレッジ卒業。2003年に作家デビューし、オックスフォードを舞台にしたミステリ小説を発表してきた。2010年の『窓際のスパイ』は彼の長篇第6作にあたる初のスパイ小説で、英国推理作家協会(CWA)のスティールダガー賞候補となり、その続篇にあたる『死んだライオン』(2013年)で、見事にCWA賞ゴールドダガー賞を受賞した。本書はそれに続くシリーズ第3作になる。>

放たれた虎 (ハヤカワ文庫NV)
早川書房
ミック・ヘロン

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<後記>異色のスパイ物語と言えると思います。現代は敵は外だけにあるのではなく、意外と内にも存在するということを教えてくれます。
 泥沼の家のメンバーがそれぞれ個性が強烈でいい味を出しているのですが、いちばん面白いのがリーダーのジャクソン・ラムです。
 実に嫌な奴なんですが、妙な魅力があります(^^)/。
 それに、ラムとメンバーとの会話が皮肉や諧謔に富んでいて、辛辣で言いたいことを言い合っているのが実に愉快なのです。
 みんなふだんはどうしようもない者たちですが、いざとなるとその実力をドジを踏みながらも発揮するというのが痛快でもあります(^^ゞ。

 伝統的な英国冒険小説にもなっていて、味わい深く丹念に練り上げられた贅沢なスパイ小説です。
 タイトルにある「虎」ですが、これが何を意味するかは本書を読んでいただければわかります(^^)/。
 これからも目の離せないシリーズです(^^ゞ。

 今日(16日)は午前中は曇りで始まり午前10時ころに雨が降りましたが、そのあとは止んでいました。
 午後4時ころからまた降りはじめて、その後は降り続いています。
 気温が上がらず肌寒かったです。

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 これは昼ちょっと前ですが、SORAは座布団の上でだいぶ丸まって寝ていました(^^ゞ。
 夕方の散歩は5時ころに、長靴を履き傘を差して出かけました。

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 公園に行って、桜並木の階段を上って原っぱに行きました。

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 SORAは、原っぱをクンクンウロウロしていきました。

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 大トイレを澄ますと、すぐに引き返し始めました(^^ゞ。

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 柴ワンコが来ると、見えなくなるまでロック・オンしました。
 帰ることにします。

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 桜の葉がだいぶ落ちていました。

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 明日(17日)は終日雨が降ったり止んだりで、時に強雨や落雷、突風の恐れがあるようです。気温が上がらず肌寒そうです。
 台風18号が九州から列島を縦断しそうです。準備怠りなく、充分お気をつけください。

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