団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『新しい分かり方』

<<   作成日時 : 2017/11/14 22:48   >>

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               〔今日の小雨降る空と夕景〕


 “分かる”ということに関して、人が生得的に持っている能力を呼び覚ましてくれる本『新しい分かり方』を紹介してみる。

 著者は、現在は東京藝術大学大学院映像研究科教授をしている佐藤雅彦さんで、NHK教育テレビの幼児向け番組「ピタゴラスイッチ」なども手がけ、分野を超えた独自の活動を続けている方である。
 「ピタゴラスイッチ」は大人が見ても、なかなか面白い番組である(^^ゞ。

 本書の扉の次の頁に、こんなことが書かれている。

  分からないけれど
  なぜか興味を惹かれるもの。
  人はそんなものに出会うと
  それを解釈しようと
  自分の中に 新しい体系を作り始める。

 なるほど、とも思うが、わかったようでわからない(^^ゞ。
 この本ではまず、そんな「分からないけど なぜか興味を惹かれるもの」が表現作品(写真や絵や図表など)として提示される。
 どんなものがあるかというと、ジャンルに分けられて、それぞれタイトルがつけられている。
 次のようなものである。


【導入】 塩とたまご/金槌と釘、石と釘、バナナと釘
(一) そのようにしか見えない
 釘打ち/粘土柱の作り方/擬屈折/鉛筆整列/点の人/枠が動きます/指の下/抑制すると動き出す/ぐるぐる鉄棒
(二) 分かるとうれしい
 5円玉とカメラ/いたずら顔の理由/砂鉄/水の影/あみだくじが重複しない理由/扇風機/LIGHT/この人たち何みてるのか?/ティッシュの箱の対角線の長さ/釘間の距離のはかり方/標高の断面/アルキメデスの原理/カメラ四すくみ/縮退/確認/セルフ散髪/off/on/ビニール傘の3状態/秤の皿がいつも水平な理由/何の絵本?
(三) 本というメディア
 土に手/しおり/紙の裏からこんにちは/頁の表皮
(四) 分かると分からないの間
 文字の糸口/どちらを選んだのかは分からないが、どちらを選んだことははっきりしている。/ジョン、メディアからの脱出を試みる/父 グスタフ王の命令/グスタフ王の息子 ―試練―/ページ数クイズ/黒板の会話/ある蜘蛛を讃える時
(五) 自分の中の出来事
 眼鏡/キャプションの位置の違いは何をもたらすか/はるのおがわは/指の求心力/文字の紐/この文章を読んでいるのは、誰の声?/右手を置くと/偶数と奇数の楽しい話
(六) はてなき着想 ――理想の副産物として ――
 選ばれた理由/秋の象嵌/影が規定する/カエルの学校/エスカレーター/新しい生物/計算機による計算/円弧の中心/へんな箱/世界のはじまり

 各ジャンルの終わりには、それぞれの表現作品の簡単な解説が載っている。
 最後に「(七) 新しい分かり方」として、解説としての意味もある次のような随筆が載せられている。

 自分の仕業
 系が違う
 同じ情報、違う価値
 モダリティの話
 〜のようなもの
 象嵌 医学部2号館


 表現作品というのは、たとえば最初の「塩とたまご」はこんなものである。
 見開き頁の右と左に、同じような写真がある。ビーカーと卓上食卓塩のビンである。ビーカーには水とたまごが入っている。
 ただ、右頁と左頁では異なるところがある。
 右頁のビーカーのたまごは沈んでいて底についている。左頁ではたまごは水の上まで浮いている。
 それに、右の食卓塩の塩はたくさん入っているのに、左では底の方に少し残っているだけである。

 その簡単な解説は……

<塩とたまご
 左右2枚の写真の差分を取ることで、塩の量の減少が読み取れ、たまごが浮いた理由が分かってしまう。さらに鑑賞を進めると、ビーカーの透明な水についても、その組成が違うことが感じられたりする。差分を取ることは、人間にとって、かなり有効な情報処理である。>

 これなどは、写真をよく見れば誰でもわかる、わかりやすいものである。
 なかには、エエーッと騙されたようなものもあるし、不思議な感じにとらわれるものもあるし、本を上下逆さまにするとわかるもの、どうしてもよくわからないと思うもの……などなど、いろんなものがある。

 そんなふうに、この表現作品の数々は、それを体験することによって、“いろんな側面で次から次へと「新しい分かり方”を誘因する”ものとなっている。
 同時に、こんな意図もあるという。
 「まだ発現の機会を与えられてない生得的能力」と題された「あとがき」に、次のように書かれている。

<さらに正直な事を言うと、この書籍に収められた表現のなかには、分かること自体が難解なものも、いくつかあります。しかし、それらも、その「分からなさ」をご自分で反芻すると、いままで知っている「分からなさ」とは一線を画するものだということを感じられるのではないでしょうか。私は、「新しい分からない方」と呼んでいます。うーん、よく分からないけど、この分からなさは初めてだなあと感じていただければ、してやったり、幸いであります。>


 “新しい分からない方(かた)”を知ることができる、というのがとても面白い経験なのである。
 この本は、自分の中に隠されていた、あるいは気がつかなかった、忘れていたような能力を呼び覚ましてくれる。
 すなわち、「新しい分かり方」を誘引してくれる本だと言えると思う。
 楽しくて面白いのである(^^ゞ。


<今日のお薦め本>
『新しい分かり方』 佐藤雅彦 著、中央公論新社 刊、2052円、17.10.15. 再版発行(17.09.25. 初版発行)
 著者について、奥付から紹介しておきます。
<1954年、静岡県生まれ。東京大学教育学部卒。現在、東京藝術大学大学院映像研究科教授。主な著書に『毎月新聞』(中公文庫)、『経済ってそういうことだったのか会議』(竹中平蔵氏との共著・日本経済新聞社)、『差分』(美術出版社)、『考えの整頓』(暮しの手帖社)ほか多数。また、ゲームソフト『I.Q』(ソニー・コンピュータエンタテインメント)や慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の時代から手がけている、NHK教育テレビ『ピタゴラスイッチ』、『0655/2355』など、分野を超えた独自の活動を続けている。平成25年紫綬褒章受章。2014年カンヌ国際映画祭短編部門招待上映。>

新しい分かり方
中央公論新社
佐藤 雅彦

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<後記>なんだか脳味噌をかき混ぜられるような心地がして、楽しくて興味深くて面白い本です(^^ゞ。
 何かをわかろうとする時には、思い込みとか、とらわれる気持ちがあるとダメなんでしょうね。あるいは人が本来持っている錯覚によって、わかることが阻害されることもありそうです。
 わかるためには、柔軟な思考や正確な知識や観察力などが必要なんだと思いますが、それだけではないものがありそうだと、この本は教えてくれているような気がします。
 興味のある方は、是非一度手に取ってみてください(^^ゞ。

 今日(14日)は朝雨が降って、そのあとは曇りでしたが、午後3時ころから雨が降ったり止んだりになりました。
 夕方の散歩は4時半ころに出ましたが、小雨が降っていました。

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 南の空ですが、どこを見てもこんな感じでした。
 公園の桜並木の階段を上っていきました。

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 左の方に昔よく遊んだワンコがいたので行きましたが、どちらもフン! という感じで取りあいませんでした(^^;。
 ウロウロしていきました。

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 SORAは斜面を下りていこうとしましたが、滑りそうで危ないので引き止めました(^^)/。

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 水溜りに写る街灯が、雨粒が落ちると飛び跳ねていました(^^ゞ。

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 テニスコートを回っていきました。

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 原っぱに戻ってすぐに、ウロウロしながら階段を降りて帰ることにしました。

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 明日(15日)は朝のうちは曇っていますが、しだいに陽射しが届くようになるようです。陽射しが届くようになると、わりと暖かくなりそうです。

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