団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『平和の玩具』

<<   作成日時 : 2018/04/09 23:04   >>

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                 〔今日の夕空と夕景〕


 短篇の名手であるサキの短篇集『平和の玩具』を紹介してみる。

 次のような33の短篇が収められている。

 平和の玩具 The Toys of Peace
 ルイーズ Louise
 お茶 Tea
 クリスピーナ・アムバーリーの失踪 The Disappearance of Crispina Umberleigh
 セルノグラツの狼 The Wolves of Cernogratz
 ルイス Louis
 泊まり客 The Guests
 贖罪 The Penance
 まぼろしの接待 The Phantom Luncheon
 バターつきパンを探せ The Bread and Butter Miss
 バーティの聖夜 Bertie's Christmas Eve
 刷り込まれて Forewarned
 邪魔者たち The Interlopers
 鶉(うずら)のえさ Quail Seed
 謝罪詣で(カノッサ) Canossa
 脅し The Threat
 ミセス・ペンサービーは例外 Excepting Mrs. Pentherby
 マーク Mark
 はりねずみ The Hedgehog
 マッピン展示 The Mappined Life
 運命 Fate
 牡牛 The Bull
 モールヴェラ Morlvera
 奇襲戦術 Shock Tactics
 七つのクリーマー The Seven Cream Jugs
 救急庭園 The Occasional Garden
 腑抜け The Sheep
 見落とし The Oversight
 ヒヤシンス Hyacinth
 浮かばれぬ魂の肖像 The Image of the Lost Soul
 バルカン諸王権 The Purple of the Balkan Kings
 過去の戸棚 The Cupboard of the Yesterdays
 戦局のゆくすえ For the Duration of the War

 一か所だけ引用・紹介してみる。
 「ミセス・ペンサービーは例外」からである。

 レジー・ブラトルは、「石灰荘」という邸宅を相続したのだが、不便な邸で住む人もおらず維持するにもお金がかかる。
 そこで、10月から3月末まで、会員制の長期お泊りパーティの場として直し、貸すことにした。
 最初の半年のお試し期間として、会員の有望な中核メンバーができ、かなりいいスタートを切れそうだった。
 でも、ひとつ問題がありそうだ……

<「運営をうまくやって陰で少々汗をかけば、あとはおのずと軌道に乗るんじゃないかな」はレジ―の弁だった。人事を尽くして天命を待つという楽観論が彼の流儀なのだ。
 「どれほど知恵を絞ろうが、避けがたい残念な岩礁がひとつだけある」ダグベリ―少佐が快活にのたまう。「女同士は角突きあうと相場が決まっているからな。言ってはなんだが」と、災厄のご託宣をする予言者と化して、「男にもそういうやつがいないなんて言うつもりはないし、実際にいがみあうかもしれん。だが、女どもは絶対やらかす。予防策はない、持って生まれた女の業なんだ。ことわざにも揺りかごを揺らす手は世界を揺らすというが、あれは活火山的な意味でね。女はこらえ性があり、自己を犠牲にしてくれ、英雄なみに欠乏に耐えるが、喧嘩って贅沢だけはなくてはならんのだ。どこへ行こうが、どんなにちょっと顔出ししただけであろうが、不毛の極北でもスープらしきものを作らずにはいられないフランス人同然に、女は女同士でいさかいの種をまく。船旅に出たとするだろ、男がようやく相客の顔を半ダース覚えるころに、ふつうの女は大っ嫌いな女を二人ばかりこしらえて補欠要員までひとりかふたり控えている――もちろん女客の数が足りてて、いさかいに複数件の余地があればの話だよ。女の相客を切らせば女性乗組員と仲たがいする。今回のお試し期間は半年だっけ、五週間足らずで血みどろの刃傷沙汰が半ダースぐらい同時多発するぞ」
 「おいおい、女は八人だけだよ。そうはやばやと喧嘩にもならんだろう」レジ―は反論した。
 「全員がすすんで喧嘩を売ったりはさすがにせんだろうが」と、少佐が譲歩した。「ただし、女は必ず喧嘩の一方に肩入れするから、折しもクリスマスを控えた平和と善意の季節に、ふと気づけば冷えきった非寛容と敵意の氷河時代にエトナ火山級の大噴火つきなんて事態に立ち至るぞ。君じゃあ絶対逃げられないよ。だがまあ、とにかく前もって注意だけはしたからな」>

 こうして試用期間が始まり、5週間は女たちは総じてしっくりやっていた。
 だが目立つ例外が一人いた。ミセス・ペンサービーで、実質5日で女全員からとことん毛嫌いされてしまったのである。
 困ったレジ―は秘密裏にある策を練り、実行した。

 はたして結果はどうなったのか?
 それは、本書を読んでのお楽しみ(^^ゞ。なのだが……
 このダグベリ―少佐の物言いが、女性の本質を突いたなんとも的を射た(?)分析だし、皮肉と風刺が利いていて面白い(^^)/。
 他の短篇も全篇こんな感じであり、最後の1行か2行のオチがしてやられたりという結末で、これまた面白いのである(^^ゞ。

 なお本書には、G・K・チェスタトンの序文、ロシー・レナルズの「ヘクター・ヒュー・マンロー追想」や、「親族たちが述べたサキ」(書簡資料)も収録されている。


<今日のお薦め本>
『平和の玩具 THE TOYS OF PEACE』 サキ 著、和邇桃子(わに ももこ)訳、白水Uブックス、1728円、17.12.15. 第2刷発行(17.06.25. 第1刷発行)
 著者について、改めて巻末から紹介しておきます。
<サキ Saki
 本名ヘクター・ヒュー・マンロー。1870年、英領ビルマ(現ミャンマー)で生まれる。父親はインド帝国警察の監察官。幼くして母を亡くし、英国デヴォン州で祖母とおばに育てられる。
 父親と同じインド警察勤務の後、文筆家を志し、1902年から1908年まで新聞の特派記者としてバルカン半島、ワルシャワ、ロシア、パリなど欧州各地に赴任。
 その後ロンドンに戻り、辛辣な諷刺とウィットに富んだ短篇小説を「サキ」の筆名で新聞に発表。『ロシアのレジナルド』(1910)、『クローヴィス物語』(11)、『けだものと超けだもの』(14)などの作品集で短篇の名手として評価を集める。
 第一次世界大戦が勃発すると志願兵として出征、1916年、フランスの西部戦線で戦死した。
 没後まとめられた短篇集に『平和の玩具』(19)、『四角い卵』(24)がある。>

平和の玩具 (白水Uブックス)
白水社
サキ

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<後記>実は1月にも新潮文庫の『サキ短編集』を紹介しました。
 今回の本を読んでいて『サキ短編集』と同じ話が4篇ほど入っていましたが、二度目でも面白かったです(^^ゞ。
 人間というものの洞察が深く、ユーモアと諷刺が利いていて面白いのに、哀しくも切ない短篇の数々です。
 サキのドイツ語訳選集に描かれたというエドワード・ゴーリーの挿絵もいいです(^^ゞ。
 よかったら是非、読んでいただきたい(^^)/。
 
 夕方の散歩は5時10分ころに出ました。快晴でした。

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 公園を回っていきました。

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 夕日がまぶしかったです。

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 公園の小さな牡丹園はこんな感じで、もう一つあります。

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 原っぱに出てウロウロしていきました。弱い西風でしたが、ちょっと冷たかったです。

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 北や東の低空には、少し雲がありました。

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 原っぱには木の長い影があちこちにできていました。

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 夕日は山の端に沈んでいこうとしていました。

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 SORAが坂を下り始めたので帰ることにしました。

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 草つき斜面に行きました。

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 今日のSORAは、廊下のあちこちで寝ていました。

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 半分寝ています(^^ゞ。

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 外を見ているな、と思っていたらドテンと横になって寝てしまいました。

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 ガラス窓に寝顔が映っています(^^)/。

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 窓際は暑くなったのか、こんなところでも寝ていました(^^ゞ。

 明日(10日)は一日晴れて、うららかな春の陽気になるようです。朝は冷えるようですが(^^ゞ。

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