団塊バカ親父の散歩話

アクセスカウンタ

zoom RSS 『水中翼船炎上中』

<<   作成日時 : 2018/07/05 23:26   >>

ナイス ブログ気持玉 75 / トラックバック 0 / コメント 0




画像

                〔今日見た夕雲〕


 穂村 弘(ほむら ひろし)さんの四冊目の個人歌集『水中翼船炎上中』を紹介してみる。
 2001年の『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』に続く、17年ぶりの歌集である。

 328首が収録され、11の章に分かれている。
 それぞれの章から2首ずつ引用・紹介してみる。
 〔なお、各章の……以下は、著者によると、各章の背景というか簡単な見取り図だそうである〕

 
出発……現在

 電車のなかでもセックスをせよ戦争へゆくのはきっと君たちだから
 夕闇の卓に転がる耳掻きの先にちいさな犬が乗ってる 


 楽しい一日……子供時代

 食堂車の窓いっぱいの富士山に驚くお父さん、お母さん、僕
 カブトムシの角をつかめばかちゃかちゃと森の光をかきまわす脚


 にっぽんのクリスマス……子供時代(冬)

 銀紙のかたまりっぽくみえたのは聖なる夜のこどものお酒
 おおみそかしぼりにしぼったチューブからでかけた歯磨き粉がひっこんだ


 水道水……子供時代(夏)

 ひんやりと畳の上の鯨尺踏んで見ている庭の向日葵
 立ち読みの王様となる虫さされの腕に×(ばってん)の爪痕つけて


 チャイムが違うような気がして……思春期へのカウントダウン

 童貞と処女しかいない教室で磔にされてゆくアマガエル
 月曜ロードショーの翌朝僕たちは、アチョー、ホアタ、と吠えつつ跳ねる


 二十世紀の蠅……昭和の終焉から二十一世紀へ

 アルバイトするのがこわい扇風機の羽根を止めてる両足の指
 髪の毛がいっぽん口にとびこんだだけで世界はこんなにも嫌


 家族の旅……二十一世紀初頭のパラサイトシングル像

 ちちははが微笑みあってお互いをサランラップにくるみはじめる
 結婚してくれるひとはいないのかい、いないのか、いないのかい、いないのか


 火星探検……母の死

 おばいとこはとこのための江戸前のつやつやとしてひとつさびぬき
 冷蔵庫の麦茶を出してからからと砂糖溶かしていた夏の朝


 新しい髪型……その後

 戸袋がなんかやだった蝙蝠と蜘蛛と蜥蜴が混ざりあう闇
 母のいない桜の季節父のために買う簡単な携帯電話


 ぶご……その後

 かぐや姫の声降りそそぐ月光のなかではなぢにかわるはなみず
 水筒の蓋の磁石をみつめいる我等の頬にあおぞらの影


 水中翼船炎上中……再び現在

 スプレーで瞬間的に凍らせたゴキブリたちを棄てる未来へ
 熱い犬という不思議な食べ物から赤と黄色があふれだす夏


 なんだか妙に懐かしい感じがしたのである。なぜだろうか?(^^ゞ
 巻末の著者の「あとがき」を紹介しておく。

<子供の頃、水中翼船に憧れていた。学習雑誌や絵本の中に未来の乗り物として恰好よく描かれていたのだ。でも、二十一世紀になった今、活躍しているという話は聞かない。水陸空を自由に移動できる夢の乗り物、という私のイメージは間違っていたらしい。
 人間の心は時間を超える。けれど、現実の時は戻らない。目の前にはいつも触れることのできない今があるだけだ。時間ってなんなんだろう。言葉を持たない獣や鳥や魚や虫も老いて死ぬことが不思議に思える。猫も寝言を云うらしい。私の言葉はまっすぐな時の流れに抗おうとする。自分の中の永遠が壊れてしまった今も、水中で、陸上で、空中で、間違った夢が燃えつづけている。>


<今日のお薦め本>
『水中翼船炎上中』 穂村 弘 著、講談社 刊、2484円、18.05.21. 第一刷発行
 著者について、巻末から紹介しておきます。
<1962年、北海道生まれ。歌人。1990年、歌集『シンジケート』でデビュー。現代短歌を代表する歌人として、その魅力を広めるとともに、評論、エッセイ、絵本、翻訳など様々な分野で活躍している。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で第19回伊藤整文学賞、連作『楽しい一日』で第44回短歌研究賞、2017年、『鳥肌が』で第33回講談社エッセイ賞を受賞。他の歌集に『ドライドライアイス』、『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』(自選ベスト版)等がある。>

水中翼船炎上中
講談社
穂村 弘

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 水中翼船炎上中 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


<後記>この本の表紙のデザインがちょっとすてきで、しかも変わっています。
 表紙の表のデザインが3種、裏が3種あって、それが3×3=9パターンあるそうです。
 装幀は名久井直子さんで、デザインのモチーフは船、旅、時間、裏表紙に描かれたロープはマリンノットと呼ばれる結び方だそうです。

 穂村さんはバカ親父よりも15歳若いですが、子ども時代を詠った歌は、なんだかとても懐かしいものが多かったです。
 たとえば、懐かしい言葉が出てきます。
 「鯨尺」なんて若い方は知らないでしょうね。母が和裁をやっていたので、鯨尺があって叱られるときにそれでビシッと打たれたこともあります(^^ゞ。
 戸袋なんていうのも今は見かけなくなりました。夕方、雨戸を閉めようと戸袋から出すときに、コウモリは居ませんでしたがヤモリが飛び出してきてギャーッ! と心の中で叫んだことがあります(^^)/。
 そんな感じもある歌集ですが、よかったら読んでみてください(^^ゞ。

 今日(5日)は曇りがちで、昼過ぎには少し陽射しも出ました。雨が降るかと思っていましたが、降りませんでした。
 夕方の散歩は5時半ころに出ました。

画像

 空は雲に覆われていて、昨日ほどではないものの南西の風が吹いて、雲が次々と形を変えて流れていました。
 公園を回っていきました。

画像

画像

画像

 原っぱに出ました。

画像

画像

 わりと涼しかったので、久しぶりにSORAとボール遊びをやりました。SORAはノリノリでした(^^)/。
 しばらくやったあと、SORAはボールを咥えたままベンチに飛び乗りました。
 それ以後は乗ってこなかったので、マッタリすることにしました(^^ゞ。

画像

画像

画像

画像

画像

 左の方で、ワンコの飼い主さんふたりのおしゃべりが続いています(^^ゞ。

画像

画像

画像

画像

画像

 帰ることにしました。

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

 SORAはときどき、ここを歩きたがります。気分転換かもしれません(^^ゞ。

画像

画像

画像

画像


 明日(6日)の横浜の南の端っこの天気は、雲が多く、時々雨が降り、一時的に強まったり横殴りになるかもしれません。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 75
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい
面白い 面白い 面白い 面白い

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
『水中翼船炎上中』 団塊バカ親父の散歩話/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる