パラサイトシングルが増えている?

画像 1世帯あたりの規模が2.8人と過去最低になり、パラサイトシングルが増加していることが、国立社会保障・人口問題研究所が04年に実施した「世帯動態調査」でわかったという。
 昨日の朝日新聞に出ていたものだが、この調査は5年に1回行われ、今回は全国の1万711世帯から回答を得たという。少し紹介してみる。

 世帯規模は94年の3.1人、99年の2.9人と減少を続け、04年は2.8人となった。
 世帯規模別では、
・ 2人世帯は28.7%で、前回調査より3.1ポイント増加。
・ 4人世帯は18.1%で、前回調査より2ポイント減少。
・ 1人世帯は20.0%で、前回調査とほぼ同じ。
という結果だった。

 ところが、親と同居している子どもの割合は増え続け、
・ 25~29歳では、男性が前回よりも5.7ポイント増の64.0%、女性が4.8ポイント増の56.1%、
・ 30~34歳でも、男性の45.4%、女性の33.1%
が親と同居していて、その多くが独身で、親から家事や住居面での支援を受ける「パラサイトシングル」と見られる、ということである。

 同研究所では、「未婚化、晩婚化で家を出る時期が遅れているほかに、独立したくても経済的に安定せず、親との同居を余儀なくされている若い世代も多いのではないか」と分析しているという。

 一方、高齢の親が子どもと同居する割合ははじめて5割を下回ったという。18歳以上の子を持つ65歳以上の親のうち、子どもと同居している人の割合は、94年は58.3%、99年は52.1%だったが、今回は48.1%だったという。

 「パラサイトシングル」というのは言うまでもなく、就職してその収入で経済的には一人立ちできるはずなのに、親との同居生活を続けている未婚者のことである。パラサイトとは、「寄生虫」とか「居候」という意味の英語である。
 欧米では18歳くらいになると自活生活に入る青年が多いと聞く。特に北欧のデンマークやスウェーデンなどでは、病気や障害などの特殊事情がある者以外は、自立生活に入るという。逆に、イタリアなどのラテン系の国では、わりと親と一緒に住む若者が多いと聞いたこともある。
 日本のパラサイトシングルの場合は、経済的負担を免れつつ、なにくれとなく親の世話を受けられ、親にとっては、同居によって寂しさを免れ、精神的な充実感が得られるという、双方の利点が合致する、というところから増えているようである。

 さて、先の研究所の分析では“未婚化、晩婚化で家を出る時期が遅れている”ということだったが、どうも逆のような気がする。親と同居して経済的にも楽だし、精神的にも気楽だし甘えが出るなどして晩婚化、ひいては非婚化が進んでいるのではないだろうか。
 “独立したくても経済的に安定せず、親との同居を余儀なくされている”というのは、パラサイトシングルには当てはまらないのかもしれないが、ニートなどには該当するだろう。

 以前の日本、殊に戦前だったら、家という意識も強かったし兄弟も多かったから、家を継ぐ長男あるいは長女以外の兄弟は家を出るのが当然だったろう。
 現在は子どもの数が少ないから、成人しても家を出ず親と暮らす子どもが目立つともいえるだろうが、家を継ぐという意識が少なくなったと思われるのに親と同居する子どもが多いというのは、どうしてだろうか。親が子どもを手元から離したがらない、ということもありそうである。
 子どもは自立した大人になりきれず、親も精神的に弱くて大人になりきれず、子どもと離れて暮らせない、ということなのだろうか。

 3世代で一緒に暮らせるとしたら、それはとてもいいことだと思うのだが、子どもがパラサイト状態で結婚しないようでは、それも難しいだろう。たとえ、同居している子どもが結婚し子どもができたとしても、親も子も自立した大人でなければ、3世代同居なんていうのは破綻するのが落ちだろう、とも思うのである。

<後記>バカ親父は長男ですが、就職しても親とは同居しませんでした。というか、それ以前から親とは離れて暮らしていました。友達の中でも、長男であっても親と同居しないというのが多いですね。それだけ世の中全体が貧しくて、自立したいという意識が強かったのかもしれませんし、親も早く独立してくれ、と願っていたということがあったのかもしれません。
 今は親も豊かになって、子どもの寄生状態を許せるという状況もあるのかもしれませんが、子どものためには決してよくないことのような気がします。
 少なくとも一度は親元を離れて、一人暮らしをしてみるというのはいろんな経験、特に生活の大変さを経験できていいことではないか、と思うのですが、どうなんでしょうねえ。

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この記事へのコメント

2006年07月24日 07:31
この話、友だちと憂いていたところです。ニートと呼ばれる青年が、年金受給者である親にパラサイトして「親が子どもの面倒をみるのは当然」などと発言したのもありましてね。カッカー!!その気になったら働きますって、20代も後半になっている体力もある若者が何を言ってるの?という話。また、仕事をしている女性でも実家を離れずに、贅沢な暮らしを続けていて結婚ができないという話もよくありますね。相当な収入を得ている彼女は、生活のレベルを落としてまで結婚をしたくないと考えるそうです。私も結婚するまで実家におりましたからなんとも言えませんが、子どもには自立(自活)を促したいですね。娘は、自立に向けて着々と貯金をしております^^経済的な面ばかりでなく、生活の色々な場面で苦労をし、ひとりで切り抜けていって欲しいですね。
2006年07月24日 08:45
遊哉さん、おはよう!何だか吾が家にも
当て嵌まるような、嵌まらないような・・・
うちは親子二代、揃いも揃って出戻りだぁ。
でもそれなりに幸せ。これって欠陥症状かも。
娘は自分のこと、子供に関するものは自分の
経済で賄ってる。でも、生活費?は全て私持ち。
その分貯金しなさい、って言ってあるから。。。
ま、お互いにお互いが寄生虫かも・・≧(´▽`)≦アハハハ。。。時々一人になりたぁ~い!
って思うんらけろ♪~( ̄。 ̄) ←トボケガオ
2006年07月24日 18:32
知り合いに常にブツブツ文句ばかり行っている方がいます。夜勤も有る夫、仕事柄、朝も夜も遅い長女(27)、2年連続で教員採用試験に落ち、半日勤務が有ったり無かったりの長男(24)このバラバラ時間に合わせて食事の面倒をみるだけで1日が終わってしまいます~独立させたら~と言うと、それは無理!とあっさり言います。本当に無理なのでしょうか?彼女自身も離れられないようです。子も子なら親も親なのかもしれません。
私も気をつけなければ(-_-;)子の方から出て行ってくれないと、中々私は子離れできないような気がします。情けないこと~(T_T)頑張るぞぉ~(^_^)/~
tama
2006年07月24日 20:30
田舎では仕事がないので、都会に就職するというケースが多いです。我が家も娘二人は都会で就職しています。本当は家にいて、食事もきちんと面倒みてあげたいのですが、何を食べていることやら。でもやはり同居していたら、つい甘くなって親も子も自立できないかもしれませんね。
遊哉
2006年07月24日 20:43
☆ yu_mamaさん、これもいろんな要因があって簡単には言えないでしょうが、一つは豊かさと少子化が影響しているような気がします。国民所得が世界最高水準で子どもが少ない日本では、親の目が行き届き過ぎるし、子どももハングリーさがなくなり、明確な目的をもたなくても生きてはいけるから、必然的にニートになりやすい、といえるかもしれません。親も自律して、自分自身の生きがいを作り出す必要があるでしょうね。そうでないと、ちゃんと子どもを自立させたとしても、空の巣症候群なんてものになってしまいそうです。
 親がかりで暮らしていれば贅沢ができるから、今のままなら晩婚・非婚化は続くような気がします。
 お嬢さんのように社会に出て自活したいという意欲をもっていれば、大丈夫ですよ。そして、そういう経験を積めば、将来、仕事をするにしろ家庭に入るにしろ、きっと役に立つと思います(~_~)。
遊哉
2006年07月24日 20:59
☆ patyokoさん、母親の場合は特にですが、子どもの面倒をみることが生き甲斐になっている場合が多いような気がします。これは、母親にとっても子どもにとっても不幸だと思いますね。もちろん、成人するまでは十分な愛情をもって育てなきゃいけませんが、成人したら突き放すことも必要でしょうね。親のためにも子どものためにもです。
 そういう母親は、たぶん息子にお嫁さんでもきたら、嫁姑の関係が最悪になるんじゃないでしょうか。やはり親も自律して、自分自身の生き甲斐をもつ必要があるでしょうね。ひょっとしたら、これは夫婦の間でも、形は違えど同じかもしれませんが。
 patyokoさんは自分の生き甲斐をもっている(つくろうとしている?)から、大丈夫でしょう。それに、情は深いかもしれないけど、意外とスパッと割り切るところもありそうだから、子離れできますよ。それとも、したくない? (^^ゞ
遊哉
2006年07月24日 21:13
☆ さよちん さん、ごめん、飛ばしちゃった^_^;。
 想像するだけですけど、母子家庭は大変だと思いますね。お嬢さんにとっては、喧嘩したりしながらでも、さよちん さんを頼りにしていると思いますよ。出戻り親子2代で、お互いに助け合って生きていけばいいじゃないですか。お互いが寄生虫だとしても、5分5分なんじゃないですか(^^ゞ。二人とも自律しているように、思えますよ。さよちゃんもいるしねえ。
 “時々一人になりたぁ~”っていうのはわかるような気がしますが、“時々”でしょ。ず~といなくなったら、寂しくてしようがないんじゃないですか(~_~)。さよちん さんには短歌という生き甲斐もあるし、ある意味、羨ましいですよ。
遊哉
2006年07月24日 21:27
☆ tamaさん、就職先がなければ、嫌でも都会などに出なければならないという所もいっぱいあるでしょうね。
 うちも娘二人で、両方とも学生のときから親元を離れました。長女は結婚し、次女が今就職して自炊をしていますが、以前と比べると大人になったし、逞しくなりましたよ。心配は心配ですが、親は子どもより先にあの世に行ってしまうわけで、遅かれ早かれ子どもは子どもで生きていかなければならないわけで……子どもを自立させてやるのが、親の大切な役目だと思います。寂しさはありますけどねえ(^^ゞ
2006年07月24日 21:30
この問題は、中高年で子どもを持つ方々が将来生活を設計する上で重要なファクタですね。家族全員で暮らす方が経済的には楽ですが、その状態が子どもたちを甘やかし、自立に対する意識や払わねばならぬ代償について感度が鈍くなってしまうならば、一生後悔する悪癖を身につけるきっかけにもなりかねません。
先日、テレビで「あるニートの24時間」を特集していました。ぬるま湯的な環境をただただ味わっていたいという無気力・無責任・そして親や兄弟をなめきった態度にはむかっ腹がたちました。「いつになったら働くの?」と問われ、「親が死んだら考えるかもしれません」と薄ら笑いをしながら答えるのを見て、正視に耐えない嫌~な生物を観察した気持ちにさせられました。
遊哉
2006年07月24日 21:47
☆ Ganbare Dankaiさん、“将来生活を設計する上で重要なファクタ”という意識はありませんでしたが、そういえるのかもしれませんね。
 子どもを育てることは、子どもを自立させることだ、という意識が親に乏しい、あるいはないことが問題の一つでしょうね。
 勉強の目的がいい大学に入り、名のある企業に就職するためというようなことが信じられてきて、それが壊れつつある過渡期かもしれません。今はいい大学、いい企業に入れないと、ニートになるしかないような雰囲気がありますが、変わるでしょうね。もっと自分の好きなことで生き甲斐のあることをすることのために勉強する、というふうになるといいのですが……。
ひまおやじ
2006年07月24日 22:03
 ひまおやじも,学校を終わった子どもは家をでるべきだという持論でした。でも,最近の労働環境などを考えると一概には言えないようにも思ってきました。極力,自活すべく努力は必要だと感じていますが。
 また,一度自活しても様々な理由で自宅に舞い戻るパラシュートシングル(??)も増えているのでは?
とにかく,生きにくい状況ですね。
2006年07月24日 22:07
ごぞんじ二人きり 息子も 曲りなりに 自分たちは 自分たちでやっている ホッ
遊哉
2006年07月24日 22:25
☆ ひまおやじ さん、今そちらにお邪魔してきました(^^ゞ。
 そうですね、不況ということもあって、労働環境はとても厳しいようです。次女は観光バスガイドをしていますが、3時半とか4時起きで夜も遅くまで勤務しているようです。心配になりますが、若いからこそできるかもしれません。それもまたいい経験かなと思っています。体を壊すようだと困りますけどね。
 パラシュートシングルですか。増えているかもしれませんねえ。それでも、自分で自活しようという意欲が残っていれば、いいんですけどね。生きにくい世の中ですね。
遊哉
2006年07月24日 22:29
☆ seiziさんのところの子育ては、大成功じゃないですか。近しい女の子たちもできたことだし(^^♪。みんな逞しく生きていってほしいですね。
おお
2008年07月05日 10:47
欧米では18歳くらいになると自活生活に入る青年が多いと聞くが・・・
いびつな労働環境と福祉政策もずぼらな
日本で若者はどうしたら快適な生活を送れるか
を考えると年金収入と財産<土地も含む。
のある実家を拠点にしながら活動をした方が
経済的に合理的だからです。
遊哉
2008年07月05日 13:57
☆ おお さん、そういう生活はたしかに快適でしょうね。それが経済的に合理的ということにもなるんでしょうが、不合理でも自律と自立を求めて進むのが若者だと思っています。労働環境が良くないのは確かかもしれませんが、それを言い訳にするんだったらちょっとおかしいと思います。福祉政策に対しても同じだし、若者がどんな福祉を期待しているんでしょうか。ちょっと情けない。
 快適で経済的に合理的だと思っているのはいいですが、そこから抜け出せなくなるのを心配します。それを許している親も、ちょっと信じられないというのが正直な思いです。
 いろいろな考え方があるから、お好きなように、というしかありませんが……。
2019年09月10日 18:03
個人責任という発想がない人が親と別居できます。
セーフティネットは実家だからです。
パラサイトシングルが問題で三世代同居はなぜ問題にならないんでしょうか?
経済的には三世代の方が親に入れてる生活費は格安ですよ。周囲で住宅、車持ってる人も実家の援助ある人が殆どです。不足の事態が起きた際、実家に頼れる人が安心して、ローンを組める。離婚の際も親に相談や費用を負担してもらえる人が、生活大きく出来る。親が厳しい、病気や介護の際、子供が看るのが当然という親が子供を飼い殺しにしている場合も多い。別世帯で自活されたら、いざという時無視されたら困るから、半独立状態に置くのです。何かあった時は使うつもりだからです。主婦で厚生年金のない母親はそうなりやすいです。女の方が平均寿命が6年以上長く、夫より年下のためです。夫が早逝した場合、年金が減額されるため。約15年前後、未亡人の期間があるためです。全て、自分の都合です。子供は仕方なく、住んであげてるんですよ。
2019年09月10日 18:14
親と同居する人が増えたのは、不況になって、田舎の人を採用するとこが減った。寮を処分したり、家賃補助の額が減った。親元で定期も安い人の方が有利でしょう。家賃を親が払って、就職している若者は4割だそうです。(不動産屋の記事)
支店や営業所を減らしたのもあると思う。昔、男性が自宅から出した方が良いと言われたのは転勤先があったからで、家賃は負担が少なく考えなくていい場合も多い。独身で10万とかファミリー世帯用の物件で個人で10万以上の負担は大変。オーナーは借り手がおらず値下げしてます、地域によっては。
無理して家賃払っても、ギリギリカツカツになるなら、親と同居は合理的選択と思う。
遊哉
2019年09月10日 22:47
☆ どなたか存じませんが、上の2つのコメントをいただいたのはありがたいのですが、文脈がバラバラで、頭の悪いバカ親父にはすっきりと理解することができません。
 よろしかったら、もっとわかりやすくまとめていただけると、ありがたいです。
2019年12月08日 11:05
定期昇給がなくなった、金利も低い、となると自宅から動かないと思う。
遊哉
2019年12月09日 08:30
☆ どなたかわからない方へ。
 家から動かなくても結構ですが、つまらない人生になるような気がします。
 お金のために生きているんでしょうか?!

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