団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『極夜の警官』

<<   作成日時 : 2018/09/15 21:23   >>

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               〔夕方の原っぱの水溜まりの映り込み〕


 アイスランド最北の都市、シグルフィヨルズルを舞台にしたラグナル・ヨナソンの「ダーク・アイスランド Dark Iceland」シリーズの邦訳第2弾が出たので、紹介する。
 主人公は警察官のアリ=ソウル・アラソンで、『雪盲』から4年後の事件を描いている。

 プロローグは、次のように始まる。


<   1

 胸がざわつく。
 そう、その言葉がぴったりだ。この荒れ果てた空き家を見ていると胸がざわついてくる。鉛色の壁が、視界を奪う雨のせいで、ことさら人を寄せつけない雰囲気を漂わせている。この町では秋は季節ではなく、心象を映す言葉でしかないようだ。夏が終わるとすぐに冬がやって来た。九月の終わりか、十月の初めだっただろうか。秋は北に向かうあいだに、どこかで道に迷ってしまったのだろう。シグルフィヨルズルの警察署長ヘルヨウルフルは別に秋が恋しいわけではなかった。少なくとも生まれ育ったレイキャヴィークの秋を懐かしむ気持ちはない。ここシグルフィヨルズルで夏のありがたみを知り、まばゆいほどの明るく晴れた日々を楽しんだ。そして闇が猫のように丸まって、すべてを包みこむ冬もいいものだと思っている。
 その家はストラウカル・トンネルの入口から目と鼻の先に建っている。調べた限りでは長年空き家になっていて、町の中心から少し離れていることもあり、人が住まなくなってからは、厳しい自然の手に委ねられてきたようだ。
 この打ち捨てられた家にやって来たのには理由がある。落ち着かないのは、その理由のせいだ。ふだんはめったにおびえたりはしない。不安を払いのけるコツは身についている。だが今日はうまくいかない。嫌な予感がしてならない。道路わきにとめたパトロールカーから出ていく気にならない。そもそも今日は非番だったのだ。同僚のアリ=ソウルがインフルエンザで寝込んでいなければここに来てはいなかった。
(後略)>


 舞台となるのは、アイスランド最北の小さな町シグルフィヨルズルである。
 アイスランドと言えば北大西洋の島嶼(とうしょ)国家で、総面積が約10万㎢で北海道よりも2万㎢ほど広いだけである。
 人口は約35万人(2017年)で北海道の人口の約十分の一であり、東京都の北区とほぼ同じだという。
 そんなアイスランドの最北の都市がシグルフィヨルズルであり、フィヨルドによって他と隔絶されていたが、現在はトンネルによって東西と繋がっている。
 主要産業は漁業で、かつてはニシン漁で繁栄したが、今はニシンが獲れなくなり人口が減り続け、2010年代に入った時点で1300人を割っているという。

 住民が家の鍵もかけないような、そんな平和と秩序が保たれている小さな町で事件は起こった。
 日が昇らない極夜の季節が近づいたある朝、インフルエンザで仕事を休んでいたアリ=ソウルに電話が入った。
 赴任したばかりの署長ヘルヨウルフルの妻からで、夫の行方がわからないというのである。

 ヘルヨウルフルは着任して間がなく、アリ=ソウルは彼の人となりをまだよく知らないでいた。
 それに、前任の署長トーマスが転任した時、アリ=ソウルは自分が著長になれるとばかり思っていたのに、首都レイキャヴィークからやって来たヘルヨウルフルに、その座を奪われ内心では面白くなかったのだ。

 そんなアリ=ソウルだったが、ヘルヨウルフルを探し始めた。
 すると、町はずれの空き家で瀕死の重傷を負って倒れている署長を発見した。彼は、ある情報を掴んでパトロールに出たのだが、空き家で待ち構えていた何者かに撃たれたのである。意識のない彼は、すぐにレイキャヴィークに搬送された。
 アリ=ソウルが調べていくと、署長の息子から、事件現場で父親が何をしていたかを知っていると聞く。
 そこではドラッグが売買され、それに政治家が絡んでいる可能性もあるというのである。
 空き家は50年ほど前、住んでいた双子の一人が不審な死を遂げたという、いわくつきの家でもあった。
 プロローグは、その家にヘルヨウルフルがやってきた場面である。

 捜査を始めたアリ=ソウルだが、なんと前署長のトーマスが応援に駆けつけ、共にというかトーマスの主導の下に捜査活動をすることになってしまった。
 トーマスのことは、警官としての師であり尊敬もしていたが、どうにも面白くないという気持ちは捨てきれなかった。
 とらえどころのない事件だったが、トーマスとアリ=ソウルは地道に捜査を続けていく。
 はたして犯人に辿り着くことはできるのだろうか?
 ふたりは、その裏に潜む暗闇を暴いていくことにもなった。
 
 物語は、謎の語り手による独白が並行して挿入され、謎をますます深めると同時に面白くしている(^^)/。


<今日のお薦め本>
『極夜の警官 NIGHT BLIND』 ラグナル・ヨナソン 著、吉田薫 訳、小学館文庫、810円、18.07.11. 初版第一刷発行
 この本の表紙の絵が、いかにも極北の町の警官という感じで雰囲気があり、なかなかカッコいいです(^^)/。

極夜の警官 (小学館文庫)
小学館
2018-07-06
ラグナル ヨナソン

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<後記>本書は邦訳の第2作目ですが、シリーズとしては4作目になるそうです。英語版の刊行順に倣ったもののようですが、独立した物語として楽しめます。

 このシリーズは、ミステリー好きのなかでは評価が分かれるかもしれません。なぜなら、主人公が切れのいい推理で事件を解決していくカッコいい警官(探偵)ではないからです(^^ゞ。
 主人公のアリ=ソウルは24歳で警官となり、この作品では28歳と思われ、まだまだ若く未熟なのです。
 13歳で母親を自動車事故で亡くし、父親はその前に謎の失踪を遂げています。そんな体験が尾を引いているのか、早く世に出たいとか、他人に認められたいという気持ちが人一倍強いようです。
 またパートナーのクリスティンからは、やや独善的で嫉妬深い人物と見られています。
 決して完全無欠ではなく、弱さをもつ欠点の多い、ある意味人間らしい男なのです。
 そんな主人公が、試行錯誤しながら捜査を通じて、人としても捜査官としても成長していくというのが、このシリーズの面白さになっているような気がします。

 謎解き小説としても、“犯人は誰か?”という謎が全体を貫き、どちらかというと古典的な探偵小説の構造をもっているような気がします。
 閉鎖的な狭い町という特殊性があり、事情聴取の相手も限られるし、情報に噓が潜んでいることが多くて、それを地道に見極め除去していくというクリスティーの作品のような面白さがあります。
 他の登場人物も、レギュラーの人物も含めて欠陥の多い人間的な人たちが多いというのも、その噓の効用をより高めるためかもしれません(^^)/。
 ちょっとひねった謎解きと推理が楽しめます(^^ゞ。

 今日(15日)は雨のち曇りで、肌寒い一日でした。
 朝の散歩は7時10分ころに出ました。小雨が降っていました。

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 公園の斜面を上って原っぱに出て、ウロウロしていきました。

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 空は雨雲に覆われ、大きな水たまりができています。

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 SORAはあちことクンクンウロウロしながら……

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 雨の日定番の階段を下りて帰ってきました(^^)/。

 雨は昼ごろには降らなくなりました。
 日中はどこへも出ずに、引きこもってテレビと読書で過ごしました。
 夕方の散歩は4時45分くらいに出ました。
 公園を回って原っぱに行きます。

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 原っぱをウロウロしていきます。

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 地平線近くは明るいのですが、黒雲が低空まで垂れこめていました。

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 SORAは見慣れぬ柴ワンコを見つけて、ロック・オンしました(^^)/。
 柴ワンコが原っぱから下りていくと、歩いた跡をクンクンしながら追跡していきました(^^ゞ。

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 端っこまで来ると、下に降りた柴ワンコを身を乗り出して見ていました。もしここで放したら、突進していくと思います(^^ゞ。
 SORAはやはり、猟犬(追跡犬)の血が濃いようです(^^)/。

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 桜並木を下りて帰ってきました。

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 明日(16日)の横浜の南の端っこの天気は、陽射しが届くこともあるものの雲が多い一日で、にわか雨が降るかもしれません。気温が上がり蒸し暑くなりそうです。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
うっとおしい天気 でも 涼しいのは助かる これで もう少し湿気が少ないとーー グチグチグチーーー
seizi05
2018/09/16 05:43
☆ seizi05さん、本当に涼しいのは助かりますね。
 今日は蒸し暑くなるようですが、早くすっきり爽やかな秋晴れになってほしいですね(^^ゞ。
遊哉
2018/09/16 08:20

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