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zoom RSS 『生物学探偵セオ・クレイ ― 森の捕食者』

<<   作成日時 : 2019/05/01 22:56   >>

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             〔暖かかったので、脚を伸ばして寝ているSORAです(^^ゞ〕


 生物情報工学を駆使する天才教授で探偵のセオ・クレイを主人公とするシリーズ第一弾『生物学探偵セオ・クレイ ― 森の捕食者』を紹介する。

 プロローグは、次のように始まる。


<    一九八九年

 あの森は変だ。そうとしか言いようがなかった。何かまともじゃないものがある。ケルシーはトレヴァーが向かった方角を見つめ、あとを追おうか、それとも小さな赤いテントのそばにじっとして、彼がトイレ休憩からもどってくるのを待とうかと迷った。
 こわいと言えば笑われるだろう。そこで、ケルシーはバックパックに手を入れ、およそ五十キロ手前のガソリンスタンドの洗面所からくすねたトイレットペーパーを探した。ウォークマンのコードが巻きついたトイレットペーパーは、ボストン大学でトレヴァーが作ってくれたミックステープの上におさまっていた。
(後略)>


 約30年前の話だが、何か事件が起こりそうな雰囲気が漂う(^^ゞ。
 さて、いつもと異なるが、次ののはじまりも紹介しておく。時は現在である。


<    製氷機

 警察車両の赤と青のライトが、はげたクロムメッキのアイス・マシーン≠フ文字に降り注ぐ。わたしはモーテルの自動販売機の前に立ち、プラスチック容器を持って考えごとにふける。この製氷機の水はどこから引いているのだろう。近くの川か。濾過(ろか)はしてあるのか。水は中のタンクに密閉されてから凍って角氷になるのか。
 氷穴(ひょうけつ)の奥深くで新種のバクテリアが発見されたという論文を読んだところだ。それは光合成生物から化学合成生物へと進化をとげ――こともあろうに、岩を食べて生きている。大半のフィルターに使われている木炭も噛(か)み砕(くだ)くので、フィルターからソフトクリームのように漏れ出てしまう。
 いまのところ、人間への害は見られない……もしかしたら、ミネラルが蓄積してできる腎臓結石の溶解に役立つかもしれない。疑問は尽きない……
 疑問は尽きないが……タイヤがきしむ音で、後ろに車が停まったことにようやく気づく。振り向くと、そこには装甲されたバンが停車し、駐車場が半ダースのパトロールカーで埋まっている。各車両の陰に郡保安官補が二名ずつ身をひそめ、ある者は銃を抜き、ある者はショットガンを構える。全員の目と武器が駐車場の先のひと部屋へ向けられている。
「伏せろ」だれかが険しい声でささやく。
(後略)>


 語り手の「わたし」が主人公のセオ・クレイである。
 彼は、野山を歩き回って標本を採取する一方、最先端のデジタル技術を駆使する新進気鋭の大学教授で生物学者である。
 彼がモンタナ山中での調査からモーテルに戻ってきたとき、突如警察に拘束されてしまう。
 かつての彼の教え子で女性動物学者のジュニパー・パーソンズが無残に切り刻まれた血まみれの死体となって近隣で発見されたのだ。

 フィルモント郡保安官事務所の刑事グレンは、セオがジェニパーを知っており、しかも近くにいたということで不審に思い聴取するが、結局疑いは晴れる。
 それに、ジャニパーの検死や魚類野生生物局の判定で、彼女はクマに襲われたとみなされた。

 しかし、セオは検視結果に明らかな矛盾を見つけ、この事件は野生動物の仕業に見せかけた凶悪な殺人ではないかという疑念をいだいた。
 でも、その主張は退けられただけでなく、関係者からは正気を疑われてしまった。

 こうしてセオの孤立無援の真相究明が始まった。
 自然科学の広範な知識と斬新な手法を駆使して、犯人を捜していくのだが……
 周辺地域で過去30年ほどの間に、異常に行方不明者が多いことに気づいていく。
 その犯人は、とんでもない怪物だったのだ。

 というあたりで、あらすじはオシマイとしておく(^^ゞ。
 主人公のセオ・クレイがなかなか面白い魅力的な男なので、ちょっと紹介しておく。
 彼は頭脳明晰で鋭い直感の持ち主だが、人間に対しては実に不器用で、人とのかかわりが苦手で、世渡り下手の青年である。
 周りからは変人扱いされ、頭がおかしいと言われるが、自分の信じるところに従い真実を追求していくという気骨がある。
 気弱なくせに、頑固者で純粋さを持っているのである。
 手がかりがほとんどないにもかかわらず、あらゆる仮説を立て、膨大な不特定多数の調査対象の中から、少しずつ犯人像を絞り込んでいく。
 ところが、敵にはとんでもない邪悪さがあり、彼はついに反撃を受ける。満身創痍となったセオははたして生還できるのか?……(^^)/。


<今日のお薦め本>
『生物学探偵セオ・クレイ ― 森の捕食者 THE NATURALIST』 アンドリュー・メイン 著、唐木田みゆき 訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1015円、19.04.25. 発行
 著者について、カバー裏から紹介しておきます。
<マジシャン、イリュージョン・デザイナー、作家。十代の頃よりサーカス付のマジシャンとして活躍。かのデイヴィッド・カッパーフィールドに次ぎ、史上二番目の若さで世界ツアーに出たイリュージョニストとして知られる。ミステリ作家としても十作を超える著作があり、Jessica Blackwood シリーズの Black Fall はアメリカ探偵作家クラブ賞にノミネートされた。本書は〈セオ・クレイ〉シリーズの第1長篇。本国では40万部を超えるベストセラーとなり、現在3作目まで刊行されている。>

生物学探偵セオ・クレイ: 森の捕食者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
早川書房
アンドリュー メイン

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<後記>本作には、今までのミステリーにはない面白さがあります。
 犯人を探し出す手法が自然科学の生物情報工学という特殊なもので、それをうまく応用して探り出していくのがとても興味深いです。
 サスペンスとアクションもふんだんに盛り込まれ、物語を豊かなものにしています。

 セオ・クレイという主人公は頭はいいもののマッチョではなく、犯人にズタズタにされますが、それでも果敢に向かっていきます。それがなんだか、とてもかわいいのです(^^ゞ。
 彼が食事に行く〈キングズ・ダイナー〉のウェイトレスのジリアンもそんな彼に惹かれて、ふたりはいい仲になっていきます(^^ゞ。
 それに、彼が泊まる〈クリークサイド・イン〉の支配人で元教師のガス・ホイーラーが、彼を助けてくれて味わいのある役どころとなっています。
 その他、癖のある脇役がたくさん出てきて面白いです(^^)/。

 この〈セオ・クレイ〉シリーズは、三作目まで発刊されており、今年の10月には四作目が出るそうです。
 続刊の邦訳が待たれます(^^)/。

 今日(5月1日)は昼過ぎまでは陽射しが届きましたが、それ以後は雲が増えてきて、午後2時半ころから雨が降ってきました。気温はわりと上がりました。
 夕方の散歩は早めに4時半ころに出ました。小雨で、長靴を履き傘を差して行きました。

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 公園の斜面を上っていきました。

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 原っぱに出てウロウロしていきます。

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 SORAは端っこまで行ってから、行きつ戻りつを繰り返しました(^^)/。

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 東の風が吹いていて、雲もわりと早く流れていました。

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 SORAが桜並木を降り始めたので、帰ることにしました。

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 SORAは左の方の何かに気をとられました。見てみましたが、わかりませんでした(^^ゞ。

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 アカツメクサがどんどん咲いてきています。

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 新緑がだいぶ濃くなってきました。

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 ここのツツジも毎年きれいに咲きます(^^ゞ。

 明日(2日)の横浜の南の端っこの天気は、晴れていても、昼ころからは雨が降るようです。一時的に強まり、雷や雹の恐れもあるようです。

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