『山とあめ玉と絵具箱』
〔昼過ぎ、炬燵の脇で寝ていたSORAです(^^ゞ〕
山にかかわる出来事などを絵に描いたりエッセイにした画文集『山とあめ玉と絵具箱』を紹介する。
著者の川原真由美さんは、次のような方である。(表紙裏から紹介)
<1965年兵庫県生まれ、東京在住。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業後、広告制作会社サン・アドでデザイナーの仕事を経て、2000年に独立。書籍・雑誌・広告を中心にイラストレーション、グラフィックデザインに携わりながら、作品を制作。40歳を過ぎて山に登り始め、山岳雑誌などに画文を寄稿。2010年より女子美術大学非常勤講師。共著に『ひとりがけの椅子』(文・青木美詠子私家本)、『あたまの底のさびしい歌』(著・宮沢賢治 港の人)、『十八番リレー』(著・高山なおみ NHK出版)、『旬を楽しむ 日めくり七十二候』(著・白井明大 文春文庫)など。>
「はじめに」で、こんなことが書かれている。
<昨年の冬、吉祥寺にあるキチムというところで、個展をしませんか、とお話をいただきました。でも、山のことから離れて制作のことを考えていたら、ゆきづまってきました。
逃れたくて、山へ行きました。個展の日が迫ってきましたが、まだ白紙です。それがつらくて、また山へ行きました。そんなことを繰り返しているうちに、いよいよ八方ふさがりになりました。これはまずいなとなってようやく、山のことをやればいいのだ、と気づきました。そう決めたらほっとして、からまった糸がほどけるように、少しずつなにかが見えてきました。私はずいぶんと頑なに、気持ちを堰き止めていたようです。
その個展「山と地図となにか」をきっかけに、本を作りました。
陽に照らされて浮きあがった山のひだに目をこらすように、歩いた山のこと、出会った人のこと、一緒に歩いた人のこと、山であった出来事を振りかえりました。
ささやかな話に、しばしお付き合いいただけたらうれしいです。>
ということで、作られた本である(^^ゞ。
目次から内容を紹介する。
はじめに/鈍行列車に乗って/三十年前の上高地から/山の上の誕生日ケーキ/突風と雪の蝶ヶ岳/テント場さがしの八ヶ岳/のら猫と旗振山/野口五郎岳/山で絵を描く/高尾山の朝ごはん/八方尾根のバッチ/RCCの伯父を辿って/犬とイタツミ尾根/山をたのしむひと/冬の河童橋/木曽駒のおじさん/雲ノ平へ/地図とトレイルと線/白いモンブラン/桂の匂い/雨の北八ッと双子池/南御室小屋のテント場/六甲山を越えて有馬温泉/こいのぼりと残雪の奥穂/家から見える山/山に行くのはおっくうだ/光る石のある山/十月の雪/先輩の麦草岳/島々谷を歩く/高取山で会ったひと/お正月の森/おわりに
ふたつほど、短いエッセイを紹介しておく。
犬とイタツミ尾根
<はじめて登った山は、小学校の遠足で行った丹沢山地の東にある大山だ。その後、もういちど二十代の頃に山頂まで行ったことがある。兄が、車でヤビツ峠まで行って自転車に乗るというので、ドライブがてら母と私と犬がついていった。
ヤビツ峠の駐車場で兄と別れ、私たちはその辺をぶらぶらしようと、駐車場近くの売店で丹沢の地図を買った。ここから一時間ほど歩くと大山の山頂に行けるらしいので、歩いてみることにした。
四本足の犬は、水を得た魚のように勢いよく駆け上がっては、後ろを気にして振り向く。じーっと私たちを見つめ、早く行こうよと急かし顔だ。追いつきそうになると、また駆け上がってゆく。シンちゃんは元気だねえと母が言う。そんな追いかけっこをしているうちに山頂に着いた。大昔のことだからうろ覚えだけど、普段着のまま犬の散歩気分で登れたので、それほどきつくなかったように思う。あまり人のいない静かな山道だった。
いつもは散歩に行きたがらない犬が、たのしそうに駆け上がる姿を見て、犬種が猟犬だったことを思い出し、四本足には敵わないねと母と感心した。>
南御室小屋のテント場
<ポツポツと雨があたる音がする。時計を見たら五時だった。テントの通気口から外をのぞいた。ヘッドライトの列が闇に消えてゆく。雨のなか撤収するのはいやだなと思いながら目をつむった。いよいよトイレが我慢できなくなって外へ出ると、とっくに雨は止んでいた。
南御室(みなみおむろ)小屋から森へ続く奥のほうに幕営したせいで、樹木から雨のしずくが引っ切りなしにテントに落ちていて、それを雨だと勘違いしていたのだ。開き直ってゆっくり食事をし、撤収作業にとりかかる。
おかげで薬師岳への稜線に出たとき、ひょっこり雲海から顔を出した富士山に会うことができた。>
著者は、「おわりに」で次のようなことを書いている。
<今頃、あの山はどんなふうだろう。山麓では、雪が解けた土のなかから、ふきのとうが顔を出しているのかな。いくつかの季節が過ぎたあと、こんど山へ行ったら、どんなことを思うのかな。そんなことを考えながら、歩いた山のことを思い浮かべました。
山の達人でもない私ですが、この本を読んで山に行ってみたいと思った方がいらしたら、うれしいです。そのときはぜひ、しっかりしたガイドブックをお手元に、まずは山に登ったことがある人と、歩くといいかもしれません。山のたのしみは人によって違うので、一緒に歩いてその人を知るのも、おもしろいものです。
山道を歩いていると、鳥の啼く声や、木の葉がこすれる音に混じって、自分の足音が聴こえてきます。石ころや落ち葉、枯れ枝を踏みしめる音です。それがなんだか、おいしそうな音なのです。ザクッ、パリッ、シャリッ、バキッ。私は、その音に耳を傾けながら歩くのがすきです。>
絵は本書を見ていただくほかないが、水彩画をはじめペン画、抽象画、コラージュ等々、力の抜けた絵がとてもいいのである。
気楽に読んで絵を楽しめる画文集である(^^ゞ。
<今日のお薦め本>
『山とあめ玉と絵具箱』川原真由美 文・絵、㈱リトルモア 刊、1980円、20.09.09. 初版第1刷発行

山とあめ玉と絵具箱 - 川原 真由美
<後記>川原さんにとっての山登りは、心をのんびりゆったりと解放してくれるもののようです。
そんな気持ちがエッセイにも絵にも表れているような気がして、ホンワカできる本です。
山や絵が好きな方にお薦めの本です(^^ゞ。
なお、川原さんの「かわはらむ」というサイトがあるので、よかったら行ってみてください(^^ゞ。
今日(3日)は朝は小雨が降っていたものの、しだいに陽射しが届くようになりました。
夕方近くからは雲が多くなってきました。
ちょっと肌寒かったですが過ごしやすかったです。
日中はテレビで映画を観たりしていました。
夕方の散歩は4時15分くらいに出ました。
夕日が林の中に入っていくところでした(^^ゞ。
公園を斜めに上っていきます。
上空の白雲がほんのりと染まっていました。
原っぱに出ました。
沈んでいこうとする丸い夕日が、かろうじて見えました(^^ゞ。
テニスコート脇を回っていきます。
原っぱに戻ってウロウロしていきます。
SORAがクネクネスリスリをしました(^^ゞ。
ちょっと歩いたSORAは、
また、クネクネスリスリをしました(^^ゞ。
ベンチに行きました。
上空の雲がまだ少し染まっています。
SORAはベンチを下りました。
雲が暗くなってきました。
SORAが帰りたそうだったので、帰ることにしました(^^ゞ。
北西の空に、面白い形の大きな雲の塊があります。
原っぱを下りていきます。
草つき斜面に行って、ちょっと休むことにしました(^^ゞ。
SORAは下を通るワンコを見ていました(^^ゞ。
明日(4日)の横浜の南の端っこの天気は、秋晴れになるようで、朝は冷え込みますが、日中は陽射しの温もりを感じられそうです。
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