団塊バカ親父の散歩話

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help リーダーに追加 RSS 『反撃のレスキュー・ミッション』

<<   作成日時 : 2008/11/25 23:47   >>

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画像 久しぶりに、ワクワクドキドキ、そしてハラハラする冒険アクションものを読んだので、紹介してみる。
 題名は「反撃のレスキュー・ミッション(STRIKE BACK)」といい、著者は迫力に満ちた冒険小説を続々と送り出しているクリス・ライアンである。

 主人公はジョン・ポーター。1989年にSAS(Special Air Service 英国陸軍特殊空挺部隊)の隊員としてレバノンでの人質救出作戦に参加するが、4人の仲間のうち3人をいっぺんに失った。
 その責任者と見なされたポーターは、SASに居ずらくなり除隊した。自己嫌悪に陥った彼は酒びたりとなり、妻にも愛想をつかされて、幼い一人娘がいた家を追い出され、17年後の今ではロンドンでホームレスとなっている。
 場末の食堂の皿洗いをしたり物乞いをしたりして、金が少しでも入るとウォトカを浴びる毎日である。
 そんな折、レバノンで英国人の女性記者(レポーター)がヒズボラに誘拐され、英国にイラクとアフガニスタンからの軍の撤退を突きつけてきた。
 やがて、その事件が17年前の悲劇に深い関係を持つことがわかり、ポーターは汚名をそそぐために、SIS(Secret Intelligence Service 対外秘密諜報機関)と交渉し困難極まりない救出任務に単独で挑むことになる。
 それは、味方部隊の支援もなく、わずか数日の間に誘拐された女性記者の所在を突き止め救出するという、ほとんど不可能ともいえる任務だった。
 一方で、正面の敵ヒズボラの他に、ポーターの命を狙う謎の勢力があった。その目的は? 正体は? 

 はたして、ポーターは女性記者を救えるのか? 謎の勢力を見極め撃退できるのか? 
 元SAS隊員の誇りをかけて、彼の反撃(ストライク・バック)が始まるのである。

 物語の最初の方で、成長した一人娘のサンディが母親に内緒で、ホームレスのポーターを探し当てる場面が出てくる。その出会いがまた、彼をこの任務に駆り立てる一要因ともなるのである。
 少し引用してみる。

<「おれは自分のめんどうも見られないんだ」ポーターは、棘々(とげとげ)しくいった。「おれなんかいないほうがおまえのためだ」
 「馬鹿いわないで」サンディが、ぴしっといった。(中略)「親がいないほうがいいなんていうことはないのよ。どんなに役立たずの親でも」
 「おれはべつだ」ポーターはうなった。
 「いいえ、ぜったいにちがう」サンディはいった。「べつなんかじゃない。パパだって、だれだって。わたしのパパはひとりきりよ。おたがいに不幸なことかもしれないけど、それと折り合いをつけていくしかないのよ」
(中略)
 「無理な相談だな」ポーターは、にべもなくいった。「おれの人生は曲がってしまった。ずっとそのままだ。いまさら変えようがない」
 「だれだって変えられる」>

 そう言ってサンディは、休みに働いて貯めた百ポンドを、テーブルの上で彼の方に押しやる。そして「ゆっくりシャワーを浴びて、生きる目的を持てば、どうにでもなるわよ。体をきれいに洗って、ちゃんとした父親になってちょうだい」と言う。
 「もらえない」というポーターに、サンディは、
 「もらえる。もらって。パパはわたしを一度がっかりさせたでしょう。二度とがっかりさせないで」と言って去っていく。

 こんなエピソードもあり、誘拐したヒスボラの首領や助けようとする女性記者とのやりとりやつながりなどがありで、アクションだけの物語ではない。語り口はテンポよく、なかなかに面白いのである。


<今日のお薦め本>
『反撃のレスキュー・ミッション STRIKE BACK』 クリス・ライアン 著、伏見威蕃 訳、ハヤカワ文庫NV、903円(税込)、08.10.25.発行
 原題の“strike back”を辞書で引くと、「殴り返す、打ち返す」と「反論する」という意味があるそうです。ここでは、「反撃する」あるいは「報復する、復讐する」ということなんでしょう。
 最後にどんでん返しもあり、この物語は二重の意味での復讐譚になっています。サスペンス冒険活劇といえます。

<後記>この本の前に3冊ほどサスペンスものを読んでいて紹介しようと思っていたのですが、なかなか上手くまとまりませんでした。
 これは、単純な物語のようですが、実は裏にとんでもない謎が隠されていて、面白い展開となっています。ドキドキハラハラしたい方は、是非読んでみてください。


反撃のレスキュー・ミッション (ハヤカワ文庫 NV ラ 7-12)
早川書房
クリス・ライアン

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
映画化したいような作品ですね。
面白そうです。
のんびり猫
2008/11/26 10:24
☆ のんびり猫さん、はい、映画化したら面白いと思います。主人公は中年の渋い俳優ということになりますが、ちょっと思い浮かばない(^^ゞ。
遊哉
2008/11/26 16:17
ウッー読んでない! クリス ライアン? ウッー知らない!ハヤカワ文庫? これはよく知ってる!
seizi05
2008/11/26 20:34
☆ seiziさん、クリス・ライアンは面白いですよ。ハヤカワ文庫で10冊くらいは出ていると思います。是非、そのうちの1冊でも読んでみてください(^^♪。
遊哉
2008/11/26 20:53
面白そう!!こういうの、大好きです(^^♪
フォーサイスやアーサー・ヘイリーとかよく読みましたけど、クリス・ライアンは知らなかったです。
絶対、読みます。楽しみ〜!!
キーブー
2008/11/26 20:58
☆ キーブーさんも、冒険アクションものが大好きですか(^^♪。
 英国の作者が書いたものは、米国のものとは一味違って独特の面白さがありますね。
 クリス・ライアンは面白いです。是非、読んでみてください。この本でもいいし、他にもハヤカワ文庫にありますので(^^♪。
遊哉
2008/11/26 21:10

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