団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『冬の炎』

<<   作成日時 : 2018/06/03 22:43   >>

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              〔夕方の散歩で見かけた公園のアジサイ〕


 一年前に、元レンジャーのバン・ショウを主人公とした『眠る狼』を紹介したが、シリーズ第2作『冬の炎』が邦訳されたので、紹介してみる。
 この前の千葉への旅で一気読みしたのだが、改めて『眠る狼』の記事を見たら、やはり千葉へ旅行したときに一気読みしていた(^^)/。

 この本については、池上冬樹さんが朝日新聞(5月20日)朝刊の「池上冬樹が薦める 文庫この新刊!」で取り上げていた。次のようなものである。

<最優秀新人賞3冠に輝いた秀作『眠る狼(おおかみ)』に続く元レンジャー、バン・ショウものの第2作。幼馴染(おさななじ)みの女性が殺された事件を追及する物語には、相変わらず緊迫感みなぎる活劇と本格的な謎解きがある。プロの泥棒であった祖父との思い出には青春小説の輝きがあるし、アフガン戦争時代の戦友の登場で、悪夢に悩む帰還兵問題も提示して奥行きが深い。ぜひ第1作から読んで欲しい。>

 『眠る狼』を読んで面白かったので、この紹介文を読んで本書を手に入れたのである。

 プロローグは、次のように始まる。


<    1

 俺は真っ暗な道に立っていた。ピュージェット湾から蛇のようにのたくっている、船舶用運河の北側だ。ただでさえ凍てつくような寒さだというのに、運河から吹きつける風でさらに十度は気温が下がっている。こんな夜に、運河沿いの小公園に寝泊まりするホームレスはいない。彼らはよくわかっている。一カ所に長時間いたら、凍死しかねない。
 道路には人っ子一人いない。土曜日の深夜だから当然だが、このあたりは真昼でも似たようなものだろう。道を隔てたところには、運河に沿って小さな倉庫が並んでいる。窓が割れておらず、屋外照明がある倉庫は数えるほどだ。とはいっても、六十ワットの裸電球が、弱々しい光でかろうじて暗がりを照らしているだけだが。倉庫群の大半の所有者は事業継続を断念し、建物を板切れで覆っている。転落寸前の人生を見るような界隈だ。
 俺のすぐ前にある倉庫の壁に、黒い文字がほの暗い光で照らされている。十年や二十年は風雨にさらされてきたにちがいなく、ひび割れた板に書かれた文字はほとんど消えかかっていた。〈ロナガン修理有限責任会社〉だ。
 あたりに人影はない。
 だが、車はたくさん駐(と)まっている。
(後略)>


 バン・ショウは幼少期に片親だった母を失い、祖父ドノに育てられたが、祖父はプロの泥棒だった。バンもまたドノに“家業”の手ほどきを受け仕事もいっしょにしたが、18歳で祖父を取り巻く裏社会から逃れるように陸軍に入隊し、エリート部隊であるレンジャーとなり、アフガニスタンやイラクでの戦闘に携わった。
 前作でドノは非業の死を遂げ、バンは真犯人とその動機を暴いたのだった。
 現在のバンは軍を除隊し、故郷シアトルで社会復帰しようとしているところである。

 そんな折、彼は、祖父ドノの友人で仕事仲間だった巨漢ウィル・ウィルラードに呼ばれ出かけた。ウィルは今は移動式地下カジノを営業していた。プロローグはそんな場面から始まるのである。
 バンはウィルから、姪のエラナ・コールを捜してほしいと頼まれた。エラナはバンの幼馴染でもあった。
 ウィルによると、エラナは富豪の息子ケンドリック(ケンド)・ヘイムズと交際しており、オリンピック山脈にあるケンドの山小屋へ向かったまま消息を絶っているという。

 2月という寒さの厳しい季節だったが、バンは単身冬山を登り山小屋へ向かった。
 彼がそこで見たものは、惨殺された若い男女の遺体だった。男の方は熊に体を食い荒らされ、女の方は銃弾で頭部を吹き飛ばされていた。
 遺品や身分証から、身元はケンドとエラナであり、ケンドがエラナを射殺して自殺したように見えた。

 なぜこんなことになってしまったのか? 
 バンには次々と疑問が浮かび、どうしても納得できず真相究明のために奔走していく。だが、彼の行く手には数々の怪しげな人々が現れる。
 ロシアマフィアのボスの息子リューベン・クズネツォフ、ケンドの父で建設業界の大物モーリスとその汚れ仕事を引き受ける部下、手段を選ばない取り立てをする高利貸しトーランス・X・ブロッホ、排他的なサークルをつくっているケンドの友人たち……等々である。
 事件の裏には、これらの怪しげな奴らが暗躍しているようだ。
 バンは、正体不明の勢力からさまざまな形の脅しを受け、危機一髪の場面に何度も遭遇していく。

 一匹狼のバンだったが、やがて彼のアフガン時代の部下で狙撃兵だったレオ・パクが助っ人として参入する。
 レオは戦闘経験によるPTSDに悩まされていたが、それはバンも同じだった。互いに助け合いながら、敢然と危機に対処していく。

 意外性と変転に富むプロットで、物語はハイテンポで展開する。
 ラストはスケールの大きなクライマックスを迎え、驚愕の真相が明かされることになる。


<今日のお薦め本>
『冬の炎 HARD COLD WINTER』 グレン・エリック・ハミルトン 著、山中朝晶 訳、ハヤカワ文庫NV、1209円、18.05.25. 発行
 改めて著者について、カバー裏から紹介しておきます。
<米国ワシントン州シアトル生まれだが、北太平洋の洋上をはじめとした船上で育つ。2015年発表の『眠る狼』でデビューし、アンソニー賞、マカヴィティ賞、ストランド・マガジン批評家賞の最優秀新人賞を受賞し、エドガー賞、バリー賞、ネロ・ウルフ賞でも候補になるなど高い評価を受けた。2016年にシリーズの第2作にあたる本書を発表し、続いて第3作 Every Day Above Ground も2017年に刊行された。現在はカリフォルニアに家族とともに住んでいるが、しばしば故郷シアトルに戻っている。>

冬の炎 (ハヤカワ文庫NV)
早川書房
グレン・エリック・ハミルトン

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<後記>ドノが営んでいた酒場〈モーゲン〉の経営を引き継いでいる、気骨のあるバンの恋人ルース・ボイランが魅力的です(^^ゞ。
 ふたりの関係はちょっと予断を許さない空気が漂ってきています(^^)/。

 前作もそうでしたが、今回も十代のころのバンとドノ、あるいはエラナとのエピソードが随所に挿入されていきます。
 そこからバンとドノとの関係はもちろんですが、エラナとの思いがけない関わりが浮かび上がり、現在のストーリーに興趣をもたらしています。
 池上さんが書いているように、まさに“青春小説の輝き”があります(^^ゞ。
 
 このシリーズ、とても面白いです。次回の邦訳が待たれます(^^)/。

 今日(3日)は薄雲があったものの、一日いい天気になりました。気温も上がりましたが、比較的湿度が低くて助かりました。

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 SORAはノビノビと気持ちよさそうに寝ていました(^^ゞ。
 夕方の散歩は5時40分ころに出ました。

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 雲が増えて、夕日も雲を通してぼんやりとしか見えません。
 公園に行き、すぐに原っぱに向かいました。

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 花壇には新しく花が植えられていました。

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 6時近くでしたが、まだ野球をやっていました。

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 原っぱに出るとすぐに、SORAはスリスリを始めました。

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 よくもまあ、こんなにクネクネできるものです。柔軟な体が羨ましい(^^)/。

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 馴染みのワンコたちと会ったので、遊んだり飼い主さんたちとおしゃべりしました。

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 SORAがぐんぐんとリードを引っ張って原っぱの端っこに向かうので、帰ることにしました。

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 このアジサイは去年植えられたものです。

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 草つき斜面に行きました。

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 SORAは階段を上っていったワンコを眺めていました。

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 「帰るよ〜!」(^^ゞ。

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 明日(4日)の横浜の南の端っこの天気は、朝晩は雲が多いものの、昼間はよく晴れて陽射しが届くようです。 過ごしやすそうですが、日なたでは暑そうです。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
あじさいって こんなに多いんだー あっちこっち あじさいだらけ! そんな感じの 今日この頃です
seizi05
2018/06/04 08:08
☆ seizi05さん、関東地方も今週、梅雨入りしそうですが、この季節にアジサイは欠かせませんね。
 いろんな色で楽しませてくれます(^^♪。
遊哉
2018/06/04 09:26

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