クールビズ(COOL BIZ)

 4日前の夕方、銀座から新橋、虎ノ門へと車で走っていたら、気づいてしまった。いや、前から気づいていたのだが、改めて認識してしまったのだ。
 何かというと、男のスーツ姿が黒っぽいこと。アメリカ人が日本に来ると、黒っぽいというかねずみ色のスーツの集団を異様に感じる、ということを聞いたことがあるが、まさにそのとおりなのである。

 赤の信号で止まると、目の前の横断歩道を、濃い紺かグレーのスーツ姿の男たちがゾロゾロと歩いてくる。新年度で新社会人も多いと思われるが、初々しい顔の若い人も、たぶんリクルートスーツだろう、黒っぽいスーツを着ているから、よけいにそう見えるのかもしれない。
 ネクタイも地味なものが多い。まるで通夜か告別式帰りの集団が迫ってくるようで、一種不気味な感じさえする。
 せめて、紺やグレーでも、もっと明るいものとか、たとえばチャコール系のスーツを着てもいいんじゃないだろうか。
 黒っぽいスーツなら、せめてネクタイくらい明るいものでもつけていれば、ずいぶん感じが違うと思うのだが……

 ところで、タイトルの「クールビズ」だが、ご存知だろうか。一昨日の新聞にも出ていたし、テレビのニュースでもやっていたが、環境省が提唱する、ノーネクタイのスタイルのことである。
 2月に京都議定書が発効し、いよいよ温室効果ガス削減の目標達成が国際条約上の義務になる。地球温暖化対策に、国民一人ひとりの意識づけは欠かせない、ということで、環境省は今年度、大々的なPR作戦に乗り出した。
 クールビズもその一環で、ノーネクタイのスタイルにつける愛称を同省が公募し、約3,200通の中から「クールビズ」が選ばれたというわけである。意味は「涼しい職場で働くビジネスマン」だそうだ。
 79年の第2次石油危機のときに、当時の通商産業省が「省エネルック」なるものを盛んにPRしたが、結局定着しなかった。「クールビズ」も同じ運命をたどりそうな気が……

 夏場のノーネクタイは結構なことだ。日本の夏は一部を除いて、亜熱帯地域並の高温である。
 ましてや、都市部はヒート・アイランド化しているから、真夏にネクタイをしているのは拷問以外のなにものでもない。夏の間のノーネクタイは大賛成である。
 だがもう一つ問題がある。新聞に載っている小池環境相が説明している「クールビズ」のイメージ画が、スーツにノーネクタイの絵なのだ。せめて、ノーネクタイならジャケットにしたらどうなのさ、と言いたくなる。

 ライブドアのホリエモンはノーネクタイである。ノーネクタイで押し通すのは一つの定見で、それはそれでいい。だが、スーツにノーネクタイだからか、体型がよくないからかはわからないが、どうもセンスがねえ……いいとは言いかねる。もうちょっとスッキリしてくれないものか。
 手打式の記者会見では、たしか白いスーツだったかと思うが、あれもどうもねえ。

 昔、仕事でフィリピンに行ったことがあるのだが、あそこは熱帯だから、暑さに適した正式な服がある。名前は忘れたが、悪名高きマルコス大統領がいつも着ていたやつだ。いかにも涼しげで、日本もどうせなら、夏のビジネス服としてあそこまでデザインを考え、変えてしまったらどうだろうか。服飾デザイナーはどうして考え出さないのだろうか。やりがいのある仕事になるだろうし、もし粋な夏服をデザインし売り出したら、大儲けできると思うのだが……

<後記>昔若いころ、上司から、夏の暑いときでもネクタイをして、上着は着なくてもいいから手に持っていなさい、なんて言われたものです。日本人はどうもスーツがよほど好きなようで、仕事でもちょっとフォーマルになると、着なければ嫌な顔をされます。
 リクルートスーツでも、どうしてああ画一的なんでしょうかねえ。あんなものを着てくる人なんて、バカ親父が経営者なら、ぜったいに採用なんかしないのに。
 ビジネススーツも、各人が考えた色や形になればいいのに、仕事さえきちんとすれば、何を着ていてもいいのに、と思うのです。
 バカ親父は、昔風の胴長短足だから、何を着ても格好よくはならないが……うー、哀しい。
 明日から3日ほど、ブログをお休みする予定です。旅に出ます、と言いたいところですが、残念。ひとり住まいの親父のところに、カミさんとひめの3人で行ってきます。また、戻ってきます。

<追記>もしよろしければ、<「クールビズ」始まる>(6/1)もお読みください。

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この記事へのコメント

yu_mama
2005年05月01日 21:17
日本人は、制服が好きなのでは?人と違うものを着るのが苦手というのか。娘はリクルートスーツに身を包み東奔西走しています。あれは何も考えなくてもきちんとして見えるから便利だそうです。かえって「自由服で」と指定されると、何を着ていくかを考えるのに時間がかかるのだそうです。
省エネルックは不評でしたね~。中途ハンパだったのですよね。そう、思い切ってハワイのアロハみたいに、わが国独自のファッションが誕生するといいのにねえ。
yu_mama
2005年05月01日 21:18
気をつけて、いってらっしゃーい。
urara
2005年05月01日 22:05
沖縄の役所に知り合いの息子さんが業者として
出入りするのに、「かりゆしウエア」と(沖縄産アロハシャツ)スラックスと文書で指定され、彼はスラックスがどんなズボンか悩んだと聞き時代を感じました。沖縄を見習ったらいいのにと思います。
バフィりん
2005年05月01日 23:13
親孝行して来てくださいね~
気をつけて行ってらっしゃ~い♪
遊哉
2005年05月01日 23:24
yu_mamaさん、日本人は制服が好きなんでしょうね。スーツも一種の制服なんでしょう。
 バカ親父が就職試験を受けたころは、リクルートスーツなんてなかったような気がします。夏だったので、普通の半袖シャツとズボンで面接も受けた覚えがありますね。
 日本独自のファッションで、しかも各自の好みを活かせるようなものができるといいと思います。
 親父と会うと、頑固者同士で喧嘩になるのですが、それもまた親父が生きている間しかできませんから、長い休みの時は親孝行のつもりで行きます。
 運転はyu_mamaさんと違っておとなしいつもり(?)ですけど、まあ、気をつけて行ってきます。
遊哉
2005年05月01日 23:31
uraraさん、その「かりゆしウエア」のことテレビで見ましたね。それ面白いと思います。着物の反物を使えば、ユニークなものができると思います。
 日本の夏にはアロハ的なものが、合っているでしょうね。
遊哉
2005年05月01日 23:35
 バフィりんさん、ありがとう。親孝行してきますよ。安全運転で行きます。
 3ワンコのシャンプーや食事作りで毎日お忙しそうですが、適当に息抜きをしてください。
2005年05月02日 19:23
ダメです ネクタイです 男です 夏でも とんでもない 男です
遊哉
2005年05月04日 21:01
seiziさんには負けます。ノーネクタイで押し通すのも一つの定見、夏でもネクタイをきちっと締めるのも一つの定見でしょう。
 バカ親父みたいに、ネクタイは嫌いで、できるだけ締めないようにしていても、必要な時はイヤイヤするのは、優柔不断の無定見でしょうねえ。

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  • 夏は浴衣を

    Excerpt:  省エネスーツの新しい名称として、小池大臣が自信満々に発表した「クールビズ」。 何のひねりもなく、しかも横文字で、どこかダサささえ感じます。 むしろ、単に新しい夏服だといって発表した方が良かったのでは.. Weblog: ニュースの研究所 racked: 2005-05-18 19:27
  • 夏ということで

    Excerpt:  夏ということで、この大泉新予定党首の「今日のホンネ」Blogも背景などのデザインを夏バージョンに衣替えをしました。  また同じく夏ということで、小泉総理・小池環境大臣ら政府が地球温暖化の防止や省エ.. Weblog: 大泉新予定党首の「今日のホンネ」Blog racked: 2005-06-04 12:47