団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『コマドリの賭け』

<<   作成日時 : 2018/03/04 21:34   >>

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                 〔今日の夕空・夕景〕


 ノルウェーの作家ジョー・ネスボのオスロ警察刑事“ハリー・ホーレ”シリーズ第3作『コマドリの賭け』(上・下)を紹介してみる。

 このシリーズの第1作はここで紹介した『ザ・バット 神話の殺人』で、この前紹介した『贖い主 顔なき暗殺者』は6作目になる。
 どうも順番どおりに紹介してなくて申し訳ないのだが、2作目がまだ邦訳されていないなど、邦訳の順番がシリーズの順番どおりではないようだ。
 この作品も2009年にランダムハウス講談社文庫で刊行されたものが、集英社文庫に入れられたものだそうである。今後は、ネスボの作品の邦訳は集英社文庫に集約されていくようだ。

 このシリーズは、主人公のハリーをはじめ個性的な登場人物が多く、物語もミステリーとしてもサスペンスとしても一級品で面白いのである。

 今回は、物語のあらすじは、簡単にカバー裏から。

 上
<アメリカ大統領オスロ訪問の警護で起きたアクシデントを隠蔽したい上層部の意向で、ハリーは公安警察局に異動となる。警部に昇進したものの、各地からの報告書に目を通すだけの閑職だ。しかし、ある報告から、ノルウェーに高性能狙撃ライフルが密輸された形跡を見て取る。何かが起ころうとしている――。『ネメシス 復讐の女神』『悪魔の星』へと続く、壮大な物語の幕開け――満を持して登場!>

 下
<高性能ライフル密輸入の謎を追うハリーは、銃を手に入れた人物が、第二次世界大戦中に東部戦線で戦った男ではないかと見抜く。また、銃密輸組織の頂点に“プリンス”と名乗る男がいることを知る。一方、ハリーの同僚刑事のエッレンは、ひょんなことから“プリンス”の正体に気付いてしまい……。第二次大戦から戦後のノルウェー史の闇に潜んでいた亡霊と対峙するハリー。傑作ミステリー。>

 この物語は、ちょっと複雑な構造をしていて、時間軸が現在と第二次世界大戦という過去を行き来するのである。
 ノルウェ―は1940年4月、ナチス・ドイツ軍の奇襲を受け占領された。国王と政府はロンドンに亡命し、親ナチス政権ができたが、ノルウェー軍の主力は英国などで訓練を受けレジスタンス活動を続けたのである。
 そんなころ、ノルウェーの一部の若者はナチスに協力して東部戦線(独ソ戦)で戦った者もいた。
 彼らは戦後、反逆者として裁判にかけられ死刑になったものも多かったらしい。 
 そんな若者たちの体験とその後が、深く複雑にこの物語に絡んでくるのである。
 哀しくも切ない彼らの体験が、物語の結末を彩っていくのだが、それは読んでのお楽しみということにしておく(^^)/。

 ここではちょっと別の角度から、この作品にアプローチしてみる。
 前回の『贖い主』を紹介したときに、<後記>でこんなことを書いた。

<ハリーの捜査は強引なところがあって、上司や部下から反発されてもいますが、部下の一部からは彼の捜査能力や人間性に惹かれて慕われてもいます。
 彼らの会話がユーモアがありながら、なんとも皮肉っぽかったりしてオカシクで面白いです(^^ゞ。>

 ということで、会話の面白いところを何か所か紹介してみようと思う。

 まずは、ハリーと上司の刑事部長ビャルネ・メッレルとの会話である。
 メッレルはハリーに目をかけ、何か問題が起こるとハリーを援護しているし、ハリーも頼りになるメッレルを敬愛している。
 ハリーはアメリカ大統領警護で失態を犯し落ち込んで、以前からの悪癖であるアルコールに逃げようとしていた。
 そんなハリーを、メッレルは心配している。


<メッレルは笑いを嚙(か)み殺した。ちょっとしたことで笑ってしまう傾向があるのだ。それが、髪を刈り込んだ頭蓋骨から大きな耳が色鮮やかな蝶(ちょう)の羽さながらに突き出た、悩める警察官の弱点だった。ハリーはメッレルの評価に傷をつけかねない問題を起こしている。昇進を遂げたばかりのPASとして、彼は上を目指す公務員の第一の戒律は背後に注意することだと学んでいた。だから、きこうと心に決めたものの、きくのを怖れていた厄介な質問をしようと咳払いをしたときには、まず眉を思いきり寄せてみせた。これは上司としての関心であって、親しい間柄としてのものではないことを示すために。
「聞くところによると、おまえ、まだ〈シュレーデルス〉(注:バー)に出入りしているらしいな、ハリー」
「以前ほどしょっちゅうじゃありません。テレビで面白いのがいろいろあるんでね」
「だが、まだあそこに座りこんで飲んでいるのか?」
「立ってると嫌がられる」
「やめとけ。また、飲みはじめたのか?」
「最低限」
「最低限ってどれくらいだ?」
「それより飲まないと店から放り出されるって程度に」
 今回はメッレルも笑いをこらえきれなかった。(後略)>


 ハリーには、エッレン・イェルテンという気の合う女性刑事の相棒がいる。一つの刑事部屋をふたりで使い、言いたい放題言い合っている仲だが、お互いに相手をリスペクトしている。
 そんなふたりの間には、よくやるゲームがあった。ヒントとなる言葉(情報の断片)を原則5語で最大でも10語を告げ、答えてもらうというものである。
 エッレンは、この5から10の言葉を人や行為に関連づけ物語をつくり出すという能力をもっていて、ためしに仕事に使ってみると、すばらしい成果を挙げたのである。
 ハリーは、密輸された高性能狙撃ライフルを手に入れた謎の人物の特定に、このゲームを使ってみることにして、携帯でエッレンに聞くことにした。彼は公安警察局に異動になって、エッレンになかなか会えない状態だった。

<「七十歳男性」ハリーはゆっくりといった。「ノルウェー人。五十万クローネ。恨み。青い目。メルクリン・ライフル。ドイツ語を話す。健康。コンテナ・ターミナルで武器を密輸。シェーエンで試射。それだけだ」
 彼は車に乗った。
「なにもない? だと思った。いいさ、試してみる価値はあると思っただけだ。ともかくありがとう。またな」
 地元ではトラフィック・マシンと呼ばれているポスト・シーロ・ビルディング前の立体交差に差しかかったとき、ハリーはふと思いついてエッレンにかけ直した。
「エッレン? 何度もすまない。ひとついい忘れたことがある。聞いてるか? 五十年以上武器を持ってない′Jり返すぞ、五十年……≠あ、五語を超えてるのはわかってる。やっぱりないか? くそ、いま曲がるとこを過ぎた! またあとで、エッレン」
 ハリーは携帯電話を助手席に置き、運転に集中した。ロータリーを出たところで、電話が鳴った。
「ハリーだ。なんだって? いったいどうしてそんなことを思いつく? わかった、わかった。怒らないでくれ、エッレン。きみは自分の頭のなかでなにが起きてるか、わかってないんだったな。ときおりそれを忘れちまう。でも、髪を膨らませたそのすてきな頭のなかの頭脳はすごい。エッレン、そうだ、そういわれてみれば、明らかなことだ。どうもありがとう」
 電話を置き、いまの時点で彼女に夜勤三回分の借りがあることを思い出した。いまは刑事部でないから、ほかに埋め合わせを考えなくては。なにができるだろう、とハリーは考えた。ほんの三秒だけだったが。>


 ハリーはフォーカス・ジムというスポーツジムで自転車を漕いでいるときに、ふと事件についてエッレンに聞きたいことを思いついた。
 そして携帯で電話をした。

<「エッレンですが」
「やあ、おれだ」
「だれ?」
「ハリーだ。きみに電話をかけておれだ≠チていう男が、ほかにいるようなふりをするなよ」
「やなやつ。どこにいるの? そのひどい音楽はなに?」
「いま、フォーカスだ」
「なんですって?」
「自転車を漕いでる。じき八キロだ」
「はっきりさせておきたいんだけど、ハリー。あなたフォーカスでバイクに乗って、同時に携帯で電話してるの?」彼女はフォーカス≠ニ携帯≠強調していった。
「それのどこが悪い?」
「あのね、ハリー」
(後略)>


 一部を抜き書きしたので、わかりにくいかもしれないが、こんな会話も楽しめるとても面白い警察もののミステリーである。


<今日のお薦め本>
『コマドリの賭け THE REDBREAST』 上・下 ジョー・ネスボ 著、井野上悦子 訳、集英社文庫、上994円・下842円、18.02.25. 第1刷

コマドリの賭け 上 (集英社文庫)
集英社
2018-02-20
ジョー ネスボ

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コマドリの賭け 下 (集英社文庫)
集英社
2018-02-20
ジョー ネスボ

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<後記>会話ということではこのほかに、ハリーが心惹かれた知的で繊細で美しい女性・公安警察局外務部長ラケル・ファウケとの会話があります。
 はじめてのデートでの会話ですが、知的で洒落ていて、ハリーの別の面も知ることができます。
 紹介したいところですが、それは是非この本を読んでお楽しみください(^^ゞ。

 今日(4日)は朝からよく晴れて気温も上がり、春を感じさせる暖かさになりました。
 カミさんは10時ちょっと前に、長女のところに行きました。
 長女はおチビの保育園が決まったので、今春から仕事を再開することになりました。保育園の説明会があるので、チビりんといっしょにおチビを見ていてほしいと頼まれたのです。

 バカ親父は、花粉が飛んでいるようなので外には出ずに、テレビを観たり本を読んでいました。まあ、いつもどおりのことですが(^^ゞ。
 夕方の散歩は5時ころに出ました。

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 西空には少し薄雲が浮かんでいましたが、夕日もまだ出ています。
 公園に行きました。

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 原っぱに向かいます。

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 落日ちょっと前の夕日が見えてきました。

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 原っぱをウロウロしながらベンチに向かいました。

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 ベンチまで来ましたが、すぐ前で中学生がサッカーをしていてちょっとアブナイので素通りしました(^^)/。

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 原っぱの端っこのベンチに座って、しばらく休みました。

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 草つきの斜面を下りて帰ることにします。

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 SORAは1回だけスリスリをしました(^^ゞ。

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 そのあと、SORAは原っぱの上の方が気になるようで、しばらく動きませんでした(^^ゞ。

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 明日(5日)は雨が降ったり止んだりで、午後は雨脚が強まることもありそうです。南の風が吹いて、雨の割には寒さは控えめのようです。

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コメント(2件)

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遊哉さん、おはようございます(^^)/

こちら広島は昨夜遅くから雷が鳴り雨も激しく音をたてて降っていましたが、今は、曇ってはいますが、雨は止みました(^^)/それにしても、昨日は春を思わせる暖かい一日でしたね(^_-)-☆SORAちゃん、とても、元気そうで、拝見していて、朝から嬉しくなります(^_-)-☆

いつも、お立ち寄り頂きまして、ありがとうございます(笑顔)
アイリス
2018/03/05 10:27
☆ アイリスさん、おはようございます♪
 こちらは、朝にわか雨がありましたが、今は曇ってます。午後から雷が鳴るという予報もあります。降ったり止んだりの一日になりそうです。
 昨日は暖かかったですね。今週は曇ったり雨が降る日が続きそうです。一雨ごとに春が近づくんでしょうね(^^ゞ。
 SORAは相変わらず元気です。見習わなきゃいけません(^^)/。
遊哉
2018/03/05 11:11

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