団塊バカ親父の散歩話

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zoom RSS 『渇きと偽り』

<<   作成日時 : 2018/08/22 22:35   >>

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               〔公園の原っぱでマッタリするSORA(^^ゞ〕


 女性作家ジェイン・ハーパーのデビュー作で、世界的に絶賛を浴びたオーストラリア・ミステリーの傑作『渇きと偽り』を紹介する。
 主人公は、財務情報局の連邦警察官アーロン・フォークである。

 プロローグは、次のように始まる。


<   プロローグ

 農場がこれまで死と無縁だったはずはないし、黒蠅たちはえり好みしなかった。動物の死骸だろうと人間の遺体だろうと、黒蠅にとっては大差なかった。
 その夏は旱魃(かんばつ)のおかげで蠅は餌に困らなかった。キエワラの農夫たちは痩せ衰えた家畜にライフルを向け、蠅たちは死体の瞬(またた)かなくなった目と粘(ねば)つく傷口に群がった。雨が降らなければ飼料は得られない。飼料が得られなければ苦渋(くじゅう)の決断をくだすしかない。小さな町は来る日も来る日も灼熱の青空にあぶられていた。
 「いずれ終わる」農夫たちがそう言ううちに、旱魃は月を重ねて二年目にはいった。農夫たちは、仲間に対してはそのことばを口に出して呪文のように言い合い、自分に対しては声を潜めて祈りのように言い聞かせた。
 しかし、メルボルンの気象予報士の見立てはちがった。六時になると毎晩のように、スーツ姿で気の毒そうな顔をした予報士が、エアコンの効いたスタジオでこの件に触れた。公式発表によれば、過去百年間で最悪の状況だった。こうした気象パターンには名称があり、その発音はいつまで経っても慣れないものだった。エル・ニーニョだ。
 ともあれ、黒蠅たちは満足していた。ただし、その日に見つけたものはいつもとちがった。小ぶりで、皮が滑らかだった。どうでもよかった。肝心な部分は同じなのだから。生気を失った目。濡れた傷口。
(後略)>


 舞台は、オーストラリアのメルボルンから車で6時間以上も離れ、大旱魃が2年も続いている灼熱の田舎町キエワラである。農業を主な産業とするキエワラにとって旱魃は災厄であり、「キエワラの住民のほとんどは限界に達している」と言われていた。
 現在メルボルンで財務捜査を担当する連邦警察官になっているアーロン・フォークは、20年ぶりに故郷キエワラを訪れた。
 三十代半ばとなったフォークだが、ある事件がきっかけで父親エリックとともに逃げるようにキエワラを離れたという過去があった。

 帰郷の訳は、旧友ルーク・ハドラーとその家族の葬儀に参列するためであった。
 ルークは農場の経営者となり家族と暮らしていたが、妻のカレンと息子のビリーを道連れにショットガンで自殺を遂げたようなのだ。唯一、乳児の娘シャーロットだけが生き残っていた。
 彼を葬儀に参列させる気持ちにさせたのは、小さいころから世話になったルークの父ゲリーから届いた思わせぶりな手紙だった。
 手紙は、重々しい筆跡で三つの文がしたためられていた。
 “ルークは噓をついた。きみも噓をついた。葬儀で会おう

 フォークは、わずかな滞在でメルボルンに引き返すつもりでいたが、ゲリーとその妻バーブに引き留められた。ゲリーは手紙にもあったフォークのかつての“秘密”に言及しつつ、“真実”の究明を彼に求めたのである。
 フォーク自身も事件に不審を抱き、独自に調査をしていた地元の警察官レイコー巡査部長と接触し、彼に協力しながらルークの死の真相を探っていく。

 しかしそれは、フォークがキエワラを離れる理由となった16歳のころのある出来事――友達であった少女エリー(エレナー)・ディーコンの死を思い起こさせることになった。
 彼女は行方不明になり、その後川で溺死体となって発見されたのだ。しかも、彼女が残した書き置きにフォークの名前が書かれていたのである。

 ルークとその家族の死、そして20年前のエリーの死。この現在と過去のふたつの事件が並行して描かれ、やがてその真相が明らかになっていく。
 卓越した文章力とストーリーテリングで、傑出したミステリー小説となっている(^^ゞ。


<今日のお薦め本>
『渇きと偽り THE DRY』 ジェイン・ハーパー 著、青木 創(あおき はじめ)訳、ハヤカワ文庫、1080円、18.07.25. 発行
 著者について、カバー裏から紹介しておきます。
<イギリスのマンチェスター生まれ。オーストラリアに移住したのち、イギリスのケント大学を卒業。ジャーナリストの仕事を経て作家を志す。本作品で2015年にヴィクトリア州知事文学賞(未発表原稿部門)を受賞した。2016年に刊行となった本書は、《ニューヨーク・タイムズ》紙のベストセラー・リストにランクインし、さらに2017年には英国推理作家協会(CWA)賞ゴールド・ダガー賞(最優秀長篇賞)ほか数々の賞を受賞。同年の Amazon.com の年間ベスト・ミステリにも選出されるなど世界的に高い評価を得た。メルボルン在住。>
 なお本書は、2017年にハヤカワ・ミステリより刊行された作品が文庫化されたものです。

渇きと偽り (ハヤカワ・ミステリ文庫)
早川書房
ジェイン ハーパー

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<後記>巻末の「解説」で、書評ライターの小池啓介さんが、本書について次のように書いています。

<その土地の風土、地域性――それらは人間の精神に対してどれほどの影響を与えるものなのだろうか? その地が生んだ魔力としかいいようのないものに翻弄され人間性を失っていく人々の姿を写しだし、誘われるように起こる悲劇とその結末を濃密な筆致で描き、なおかつそれを巧緻な犯人当て(フーダニット)に織り上げたミステリ小説、それが、今あなたが手にしている『渇きと偽り』だ。>

 そんな、デビュー作とはとても思えない面白さを備えたミステリーです。
 主人公をはじめ登場人物が味わい深く描かれていて魅力的です。
 世界各国から観光客が訪れるオーストラリアの表の顔でなく、未知の面も教えてくれて興味深いです。
 ミステリー好きの方には、外せない作品です(^^ゞ。

 今日(22日)はよく晴れて猛暑日直前に迫り、蒸し暑い一日でした。
 昼前にカミさんとショッピングセンターに買い物に行き、バカ親父は本屋に行きました。面白そうな文庫本を3冊手に入れました(^^ゞ。
 帰ってきてガレージのシャッターを開けると……いました。

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 ヤモリ屋敷(?)と言われるわが家にたくさんいるヤモリです(^^)/。
 次の写真はアップにしたので、嫌いな方は飛ばしてください。

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 かわいいです(^^ゞ。すぐに暗いところに逃げていきました。

 夕方の散歩は、5時40分ころに出ました。

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 今日も南の空に月が見えました。薄雲が少しありましたが、快晴です。
 公園を回っていきました。

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 夕日がしっかり届いていました。

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 夕日は沈もうとしています。

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 落日を迎えました。

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 SORAは原っぱに下りる前にスリスリを始めました(^^ゞ。
 原っぱをウロウロしていきました。

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 そしてすぐにまたスリスリしました(^^)/。

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 北西の空だけに薄雲が延びていました。

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 SORAはスリスリ、休み、スリスリを繰り返します(^^)/。

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 ベンチに向かいました。

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 SORAは大型犬が遊んでいるのを眺めていました(^^ゞ。

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 しだいに暗くなってきました。

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 SORAはマッタリし始めました。

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 上空の薄雲がピンクに染まってきます。

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 SORAはベンチを下りて、気になるオールド・イングリッシュ・シープドッグをロック・オンしてました(^^)/。

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 西の地平線近くが小焼けになりました(^^)/。
 だいぶ暗くなったので、帰ることにしました。

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 明日(23日)の横浜の南の端っこの天気は、午前中は陽射しが届いて厳しい暑さになりますが、午後からはしだいに雲が広がり雨が降ってくるようです。
 関東地方にも南風だけでなく、台風20号の影響が現れてくるようです。進路に当たる西日本の方々は、充分にお気をつけください。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
残暑お見舞い申し上げます
いつも我がボロ屋にお立ち寄り頂き有難う御座います
暑さ厳しき折 ご自愛下さい
土ノ子
2018/08/23 19:17
☆ 土ノ子さん、残暑が続きますが、お元気でお過ごしください。
 いつも的確なブログ記事に、なるほどなあと感服しています。
 これからも、楽しみに読ませていただきます(^^ゞ。
遊哉
2018/08/23 20:41

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