『愛犬家の動物行動学者が教えてくれた秘密の話』



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            〔木間から射し込む朝日〕

 ペット先進国の米国で長年、多くの犬たちを観察してきた動物行動学者のマーク・ベコフさんがまとめた、犬の秘密を紐解いてくれる本『愛犬家の動物行動学者が教えてくれた秘密の話』を紹介する。

 内容を目次から見てみようと思うのだが、小見出しが書かれていないので本文から抜き出して掲載してみた。


 ドッグパークのナチュラリスト

第1章 犬と暮らせば
 大きな疑問―犬とは何者なのか/ただの「犬」じゃなくて、私の犬とあなたの犬/ドッグパークの市民科学/犬を思いやる―犬の良き相棒になるためのガイド/全体像―犬たちの暮らす社会と地球

第2章 犬から見た世界
 犬の鼻は芸術品/犬は何を嗅げるのか/犬の鼻は、どのように働いているのか/犬の視覚の世界/犬の耳―犬が聴こえる音/味覚、触覚、さまざまな感覚を合わせて

第3章 犬はただ楽しみたいだけ
 遊ぶ犬(カニス・ルーデンス)―遊ばない犬はいない/犬は「ひとり遊び」をするのか/犬はみんな遊ぶのか/犬は友だちを作るか/犬は遊びすぎ?/犬の社会的遊び/社会的遊びとは何か?/なぜ犬は遊ぶのか/犬はどのように遊ぶのか/犬はどのように遊ぶ意思を決めるか/遊びのお辞儀(プレイバウ)とは何か/犬はどのように遊びを公平なものにするのか/公平(フェアー)な遊びのルールとは何か/遊びに勝ち負けはあるのか/犬は親しい犬とそうでもない犬とで、遊び方が違うのか/社会的な遊びは、どのくらいの頻度でケンカになるのか/集団の大きさは遊びに影響するのか/遊びは即興―いつも同じではない

第4章 犬社会の掟
 犬の社会的階層/オオカミは順位を示すか/順位―順位とは何か、順位とは何でないのか/犬は引っ張りっこ遊びをするとき、競争しているのか/順位についての誤解―人間、権力の誇示、そして「悪い犬」/順位を教えるのは悪いトレーニング/順位が存在しないふりをするほうが、犬にとって良いことなのか

第5章 誰が誰を散歩させているのか
 リードをゆるめて―犬はにおいを嗅ぎたい/「においマーキング」―犬の会話/オシッコを嗅ぐと、犬は何がわかるのか/犬は「においマーキング」で何をしているのか/カウンター・マーキングは、縄張りのための「小競り合い」なのか/犬は、右か左、どちらの後ろ足を上げるのが好きか/なぜ犬は時々、オシッコでもないのに後ろ足を上げるのか/犬のサイズはマーキングに影響するか/なぜ犬は臭い物のなかを転がるのか/ただ、そうするしかない時もある/リードをはずして―歩く、走る、遊ぶ

第6章 心ある犬
 犬の知性―「賢い」犬 VS「バカな」犬/犬に心の理論はあるのか?/犬は他者の視線を追えるのか?/犬にユーモア感覚はあるのか?/食べ物を盗むとき、犬は意図的に人をだますか?/犬は食べ物を手に入れるために人を利用しているのか?/まだ犬のIQは測れないのか?/犬は猫より賢い?/犬の意識―記憶と意思決定/犬は道具を作って使えるのか?/犬は人の言うことがわかるのか?/犬の集団の社会力学/犬の自己意識/犬は鏡のなかの自分がわかるのか?

第7章 感情と心
 疑いの目と認識の限界に取り組む/進化は動物の感情を理解するための助けになるのか/動物の感情を認めるのは擬人化なのか/動物の感情は、「疑似感情」か?/基本感情―犬は喜び、怒り、悲しみ、恐れ、痛みを感じる/もっと複雑な感情―嫉妬、罪悪感、羞恥心、困惑、誇り、思いやり/犬は嫉妬を感じるのか?/犬には罪悪感があるのか?/尻尾振りの文法/吠えと唸り:話したいこと/感情を測定する―人と犬の絆

第8章 ドッグパーク・コンフィデンシャル
 ドッグパーク―良い点、悪い点、嫌な点/ドッグパークの動物行動学―ドッグパークの研究/ドッグパークの管理者―リード、フェンス、自由

第9章 犬の良き相棒になるには
 ペット飼育の倫理―人と犬の関係の折り合いをつけて、相棒を大切に/犬は人間生活のせいでストレスを感じるのか/愛犬を抱っこしても良いのか/老犬のための良い暮らしとは何か/プラス思考の教育法―人と犬の関係を管理する/共感の溝を埋める―犬は人の思いやりを引き出す/犬には人の心を癒す力があるのか/多忙な人間社会の犬たち―犬を虐待から守る/ドッグトレーナーに規制はあるのか/不必要な美容整形は虐待か/全体像―私たちにできること/犬たちの現状と未来

 謝辞
 動物行動学者になりたいなら……動物行動学とは何か/ティンバーゲンの「4つの問い」/相関関係≠因果関係/犬の身になって動物行動学を実践/社会的やりとりのパターン/行動を測る/サンプリング・テクニック/エソグラムの作成/細かく分ける研究者と大きくまとめる研究者/動物行動学は犬のためになるのか?
 原注・参考資料


 人間の良き相棒である犬について、いろんな面から観察し考察していることがわかると思う。
 同時に、犬についてはまだまだわからないことだらけだということも教えてくれるのである。

 この本については、朝日新聞(10月26日)の書評欄に取り上げられていたので、それを紹介してみる。
 西崎文子さん(東京大学教授・アメリカ政治外交史)が、「飼い主も実は知らぬことだらけ」というタイトルで書いている。

<やや通俗的な邦題だが、著者は高名な科学者である。鼻腔(びくう)の奥、臭いを感知する嗅(きゅう)上皮を広げたら、人間ならばホクロ一つを覆うぐらいなのに、犬の場合は体全身を覆うほどの面積になるといったことも書いてある。「犬の鼻はもはや芸術品で、優れた適応と進化の最高傑作」だそうだ。
 同時に著者は、いかに私たちが犬のことを知らないかも力説する。犬はなぜ、ウンチやオシッコをしたあと、地面をひっかくのか? 犬は他の犬のオシッコの上にオシッコをすることで、何を伝えようとしているのか? 犬は自分の姿を視覚的に識別できるのか? 犬を飼ったことのある人なら生半可な知識で答えてしまいそうだが、本当は分からないことだらけだ。
 それならば徹底的に観察してみよう。その格好の場所がドッグパークだという。日本でも増加中のリードを外して犬を遊ばせることのできる空間だ。犬同士の遊びのシグナルやルール、社会的順位づけ、犬と飼い主との関係など、観察することは沢山(たくさん)ある。観察のコツも書いてある。
 科学的探究と、人と犬との信頼関係の構築とは矛盾しないというのが著者の信念だ。例えば、犬が順位関係を作るのは明らかだが、だからといって人が犬を支配する必要はない。どちらが主人かを思い知らせねばといった権力闘争を犬と行ってはならないのだ。
 犬は人の思いやりを引き出すと著者はいう。確かに社会に亀裂が走っても、犬のことになると、人はなぜか優しくなれる。そして、なぜ人は飼い犬を亡くした見知らぬ人には同情するのに、シリア難民の境遇には冷淡でいられるのかと自問したりもする。これは共感の溝を埋める第一歩だ。
 知らない土地で犬を見かけると、どんな気分でいるのかなと考えてしまう、といったのは椎名誠だ。犬の身になってみれば世界に共感の輪が広がるかもしれないと思うのは、犬好きの独りよがりだろうか。>


 さて、著者の言葉も少し紹介しておこうと思う。
 “まえがき”にあたる「ドッグパークのナチュラリスト」から、この本の趣旨に関する2か所ほどを。

<私はシンプルでわかりやすい犬に関する本の必要性を感じていた。それは、犬の行動や認知について、感情豊かで道徳的な生活について、ほかの犬や人間との関係について、そして家庭や社会における犬とのベストな関わり方についての本だ。本書は、こうした目的のために書かれたものである。前にあげたような疑問に答えようと思うが、まだ答えがよくわかっていないこともある。最終的な私の希望は、本書が犬と犬、犬と人の間に、ポジティブで思いやりのある関係を末長く築いていくための助けとなることである。ともに仲良く生きることが、きっとみんなの幸せにつながるだろう。犬たちが平穏で安全な暮らしを送れるよう、私たちにできることは何でもしようじゃないか。>

<私は常に人々に、動物行動学者がしているように動物たちを観察して疑問を持ち、学んでいくことを勧めている。後でもふれるが、すべての犬たちを同じように語るのはまちがいだ。彼らは同じではない。犬には人間と同じように、それぞれ個性がある。愛犬の世話の仕方を学びたいなら、まずその個体自体に関心を持ち、その犬の好き嫌いなどを見つけることから始めよう。本書のもうひとつの目的は、読者がいわゆる「市民科学者」や動物行動学者になるのを応援することだ。本書には、一般の愛犬家が書いた実話をたくさん盛り込んだ。つまり、物語と科学を融合させている。私はどちらも大好きなのだが、ふたつは互いに補いあう関係にある。日常の何気ない疑問や観察が、とても重要な科学の研究に刺激を与えることがよくあるのだ。実生活に影響のある問題は、誰もがその答えを必要とするからだろう。市民科学は犬についての知識を向上させるだけでなく、犬と飼い主の暮らしを良くしてくれるものなのだ。>

 この本は犬の魅力を教えてくれると同時に、犬と人との生活をよりよくするための知識と知恵が満載である。
 そのためには、犬についてはまだまだわからないことがたくさんあるので、人は市民動物学者として犬をもっと観察する必要があることも教えてくれる。
 犬を愛するすべての人に読んでいただきたい本である(^^ゞ。


<今日のお薦め本>
『愛犬家の動物行動学者が教えてくれた秘密の話 Canine Confidential : Why Dogs Do What They Do』 マーク・ベコフ 著、森 由美 訳、薮田慎司 他 監修、エクスナレッジ 刊、2016円、19.08.30. 初版第1刷発行
 著者について、カバー裏から紹介しておきます。
<米国コロラド大学ボルダー校の生態学、進化生物学の名誉教授。これまでに30冊以上の書籍を出版しており、元グッゲンハイム・フェローでもある。2000年には、動物行動学の分野での長年の功績によって、アメリカ動物行動学会より「模範賞」を受賞した。>
 『動物たちの心の科学』という著書もあるそうです。

愛犬家の動物行動学者が教えてくれた秘密の話
愛犬家の動物行動学者が教えてくれた秘密の話

<後記>西崎さんは“やや通俗的な邦題”だと書いていますが、バカ親父もそう感じました。
 本書の原題は「犬の秘密 ― 犬はなぜそれをするのか?(犬の行動の意味)」というふうに訳せると思いますが、そんな邦題のほうがよかったかもしれません(^^ゞ。

 SORAに関係するような記述もありました。こんなものです。
<高齢の犬は一般に1頭で過ごすことが多く、なかでも高齢のメスは特に、ほかの性/年齢のどの組み合わせと比べても、ほかの犬と交流する時間が短い>
 SORAはとても優しい犬ですが、歳とともに気難しくなってきているような気がします。犬は飼い主に似るというから、偏屈なバカ親父に似てきたか……とも思っていましたが、これを読んで、なるほどそんなことがあるんだ、と納得しました(^^ゞ。

 犬についてのいろんなことを学べる面白い本です。


 今朝(3日)はカミさんが着付けの仕事に行ったので、7時ちょっと前に散歩に出ました。

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 雲が多く、朝日は昇りつつありました。

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 上空には青空も少し見えます。
 公園の斜面を上っていきました。

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 紅葉しているのは山桜です。
 原っぱに出てすぐに公園を回っていきました。

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 朝日が現われました(^^ゞ。

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 北の丘には陽が当たっています。

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 ケヤキの上の方にも陽が当たっていました。
 原っぱに戻ってウロウロしていきます。

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 すぐにSORAが階段を下り始めたので帰ることにしました(^^ゞ。

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 帰り道では、朝日はまた雲に隠れていました。

 午前中は雲が多くて、陽射しもときどき届く程度でした。
 昼ころから雲が少なくなって、陽射しも出てきました。
 日中はこの記事を書いたり、テレビの映画を観たりして過ごしました。
 カミさんは午後3時ころに帰ってきました。
 夕方の散歩に出たのは4時ちょっと過ぎです。

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 快晴で夕日もしっかり見えました。
 公園を斜めに上っていきました。

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 南の空にくっきりと月が見えました。

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 原っぱに出ました。

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PC030039ブログ 夕空、薄明光線380 191203.JPG

 夕日が沈んだあとから、薄明光線が出ています。
 テニスコート脇を回っていきました。

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 SORAが道を踏み外しています(^^ゞ。

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 原っぱに戻ってウロウロしていきました。

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 あっちこっちウロウロしてからベンチに向かいました。

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 西空に面白い雲が浮かんでいました(^^ゞ。

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 SORAは子どもたちが遊ぶのを見ています(^^ゞ。

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 しばらくマッタリしていましたが、寒くなってきたので帰ることにしました。

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 帰り道で西空を見ると、下の方に黒雲が連なっていますが、上空はきれいな小焼けでした(^^)/。

 明日(4日)の横浜の南の端っこの天気は、すっきりと青空が広がり、昼間は陽射しの温もりを感じられそうです。でも、朝晩はグッと冷え込んで寒そうです。

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この記事へのコメント

2019年12月05日 12:46
いつも、興味深い本の紹介をありがとうございます。
私には、少々お高かったので、中古で、
「動物たちの心の科学」の方を注文しましたよ。
寒くなりますが、お散歩が楽しく続きますように!
遊哉
2019年12月05日 17:28
☆ 毎日ばらいろ さん、犬のいろんな面を教えてくれる面白い本でした。
 こういう本は高いんですよね。文庫本になればまだしも、なりませんからね。
 『動物たちの心の科学』も面白そうですね。ニャンコについても書かれているといいですね(^^ゞ。
 寒くても楽しく散歩したいです(^^)/。